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走り書き
2025/08/31 北海道ツーリングday10・本編          
前日。
※この日は一部のGPSデータが失われているため、その部分は記憶のみに基づいて書かれています。
 
朝日。テントを張って朝日をみたのはかもめ島キャンプ場以来かもしれない、と思ったんだけど、おととい根室でも見た。 道の駅さるふつ公園で朝を迎える。テントから外を覗くと朝日が飛び込んでくるほど眩しい。
身体を伸ばすためにテントから外に出る。すると頭の上からポチャ、ポチャと水滴がかかる。昨日の午前中に降っていた雨が蒸発して防水対応のタープにたまり、水滴となって落ちていた。
ということは、外に出していた荷物は湿気を吸っている事が推定される・・・といっても特に問題ではなかった。そもそも、函館に渡る前に青森県の三戸町から五戸町あたりで雨に降られており、入道してからもえりも町から釧路市街まではずっと雨に降られっぱなしだったからだ。物が多少濡れた所で大きな影響はない。でなければ、ここにテントを張る前に気づいていることだろう。
 
テントの中で昨日セイコーマートさるふつで買ったパンをたべる。
お茶も沸かそうかとは思ったが、その気にはなれなかった。一応SOTOのガスストーブを付けてみたが正常に動作した。
ガスライターはテントの中にしまっておいたので、かもめ台キャンプ場のような失態はしていない。
タープに使ったグランドシートを乾かしつつ、セローに物品を積載し、さるふつ公園キャンプ場から足早に出る。
管理棟で銘板を返し、国道235号を北へ…ではなく南に向かう。行き先は猿払電話中継所跡とそこから始まる猿払村道エヌサカ線である。
 
北海道に入道した際はほぼ猿払電話中継所跡に立ち寄っている気がする。 猿払電話中継所跡はだいたい6畳間の中に海底ケーブル管や石碑などが設置されている場所であり、日本国が樺太まで支配していた時に敷設していた海底ケーブルを示すもの。地域のライオンズクラブが設置したもので、電電公社の後継たるNTTは特に何もしていないようだ。
ナンバーを見る限り地元民だろう。また浜辺で釣りをしている人がいた。 特に降りて撮影はしない。昨年度に写真を撮りまくったので、横に突っ込んでいるジムニーぐらいしかネタにはならないだろう。村道エヌサカ線の北端はこの辺りまで続いていたりするのだが、ほとんどのライダー・ドライバーは浜猿払の集落までは突っ込んでこない。電話中継所跡地などといった電気通信に興味があるような人間でなければ、こんなところまで来るということはないだろう。
猿払村・猿払電話中継所跡の紹介
 
村道エヌサカ線」という言葉が示すとおり、猿払村が敷設した道路なのだが、一種の観光地とかしている理由として「日本国土は海に囲まれているから水平線を観ることは簡単だが、地平線を観ることは難しい」とのことらしく、架空線も鉄塔もないこの辺りに道を作ってみれば地平線を感じられるのでは、というような狙いがあるらしい。(※真偽不明)
その言葉が真実であったときは確かに狙い通りの効果はあると思われ、ライダーどころかチャリダーからドライバーまで引き寄せているようなので、一定の観光的効果はある気がする。
所々で一応撮影は行ってはおくものの、コレが役に立つかどうかは正直定かではない。
近くで宿泊したことからあまり往来が激しくなるような時間帯になる前に撮影を終えることができた。
一応、地元民に迷惑にならない程度の村道エヌサカ線北端村道エヌサカ線南端のリンクを張っておく。
どっちから来ようが、だいたいGoogle Mapの村道エヌサカ線のポイントが見晴らしが良いところになるので、程々に撮影したい場合はそれ以外のポイントで撮影したほうが良いと思う。
 
村道エヌサカ線を北から南に抜けて、一旦浜頓別町市街まで戻る。
狙いはガソリンの給油なのだが、どうもガソリンスタンドが開いてる気がしない。朝が早すぎたのだろうか。
仕方がないので、燃料の再計算をしてどこまで保つかを計算する。 燃費走行であればどうやら宗谷岬までなら持ちそうなので、よたよたと走り出し、もう一度南から北へ村道エヌサカ線を抜ける。
バイクはどんな格好で乗っても許される乗り物である。ただ自由を得た者は責任が伴うことは忘れてはならない。 今度はすれ違うバイクやクルマの数も多く、仕舞いには自転車に乗っているオジサンにヤエーまでされる始末。猿払電話中継所跡まで戻ってみると、アメリカンに乗った殿様風のライダーが見学していたが、いったん止まって先程忘れた写真撮影をしてそのまま通り過ぎた。
 
国道238号・オホーツクホタテロードをひたすら北上する。
宿泊したさるふつ公園キャンプ場を通過、夕食を買ったセイコーマートさるふつも通過。
宗谷岬までの最後の集落となる知来別も通過し、山ルートに入る。
去年はキタキツネの飛び出しがあったものの、今年は難なく通過した。
途中の宗谷丘陵展望パーキングでは、北北西に目を向けてみると風力発電機の大群がいるので映えはするかもしれない。
東側も見栄えが良く、サンライズ・サンセットともに良い光景が望めることだろう。
この頃にはF-TRIPモードになっていくばくか走っており、燃料の残量は2Lを切ったのだが、どうにか宗谷岬には着きそうである。問題はガソリンスタンドが開いているかどうかなのだが。
 
アポロステーション宗谷岬SSを通過したのだが、どうも開店中かどうか自信が持てず、とりあえず宗谷岬の駐車場で調べる。
一応開いているらしいので、戻って給油する。
セルフではない…まあこれは地方あるあるなので仕方ない。満タン給油を依頼して適当にガソリンを積んでもらう。
この後モダ石油稚内で燃料を詰め直すことになるのだが、このセローはどんなに頑張っても燃料が9.6Lしか入らないので価格上は誤差にしかならない。
ホタテのキーホルダーをもらって一瞬クエスチョンマークが頭に浮かんだものの、ああここが最北のガソリンスタンドかと気づくと、スタンドの人に「ありがとう」とお礼を言って、宗谷岬駐車場に戻った。
去年はエゾジカの大群が宗谷岬碑の周辺の草をモシャモシャしており、それがインバウンド外国人にウケていたのだが、今年もモシャモシャしており日本人にもウケていたようだ。これも一種のギャグのようなものであり、呼び込みの一つであると考えるのであれば、地元民が追い回さずに放置するのもなんとなくそういうもんだなあと納得がいく。
 
宗谷岬は何度か来たので、適当にセローの車上から写真を撮った後は稚内市街へ向かう。
目的地は宗谷総合振興局。あくまでも振興局ラリー。
宗谷岬から稚内市街に向かってセローを走らせていると、柔道着を着た中学生か小学生の集団が宗谷岬に向かって走っていくのが見えた。最初の方は元気が良いなあと思いつつ見ていたのだが、後半になるに従って歩いていたり立ち止まっていたりと様相が見え、いつの時代も変わらないもんだと変に納得した。
宗谷総合振興局は北海道宗谷合同庁舎に入居している。 宗谷・富磯・増幌と集落を抜け、稚内空港を南に、いつの間にか宗谷ヒストリーロードと名前を変えていた国道238号を西に流していると、道路も二車線化する。声問を抜け、稚内市街へ入る。国道238号から国道40号に合流してすぐに道を抜け、副港通に進路を変える。ちょっと走れば宗谷総合振興局が入っている総合庁舎に辿り着く。これでラリーポイント11ヶ所目。
副港通・利礼通り・道道407号稚内港線・道道254号抜海港線(宗谷サンセットロード)を伝って野寒布岬へ向かう。
去年は夕日が沈んだ後に辿り着き、何も見えない状況下で到着したので、ある意味何度も来ておきながら初めて訪れた場所になった。といいつつも、昼間に来てみれば観光客だらけだったので、地域のお土産屋を覗いて、エナジードリンクがあれば飲もうとしていたがそれもなかったので足早に立ち去ることとなる。
道道254号抜海港線(宗谷サンセットロード)を反時計回りに抜け、南へ向かう。目的地はモダ石油稚内店だが、西から市街へ入ったことがなかったので通ってみることにした。道道106号稚内天塩線接続の坂の下交差点で稚内市街方向へ。途中で(稚内?)環状線と接続する交差点で進路を南に変え、国道40号手前のモダ石油稚内に入店。当然だがあまり燃料は入らなかったものの、ここで入れると入れないで大きな差が出るはずなので、給油はしっかりしておく。
 
稚内市街に滞在した時間は1時間もなかったかもしれないが、明日には北海道を一度脱北する必要があるために旅路を急ぐ。
本来の予定であれば、サロベツファーム人間放牧中(要予約)などの辺りを周って小頓別の旅館を見ながら音威子府辺りを通過する予定であったのだが、どうもそれでは具合が悪い事が分かった。
必要最小限度、音威子府駅で金・土・日の各日昼ごろに営業しているとされる音威子府そばを食べるために、国道40号を南へ進むことになる。
豊富から幌延まではE5豊富倍バスという高速道路が開通しているが、豊富北インターチェンジから高速道に入らず、下道を抜けていくルートを取る。
宗谷本線とともに南へ進み、豊富町市街を通過、天塩大橋手前で高速道で別れたルートと合流。地味に幌延町市街を迂回しているルートで、ここまであまり集落の中を抜けた印象はなかった。
そのまま国道40号・萌える天北オロロンルートを南へ進む。
道の駅中川のあたりを通過、中川町市街は天塩川の向かい側にあるらしく、集落の中心を抜けた感覚はない。
中川町佐久地区のあたりで天塩川沿いに東へ進路を変える。
地味に北海道命名之地という重要そうな場所があるのを見かけるが、そのまま通過する。
初めて訪れたのは2016年の年末だったと思うが、その頃から全く変わっていない。平成2年つまり1990年の5月1日に落成、後述する音威子府そばの店舗もホームから駅舎に移動したのもこのタイミングなんだそうだ。 そして音威子府村市街に入り、音威子府駅に到着する。
 
音威子府そば、と名付けられた駅そばとはかれこれ6、7年ぶりの再会になる。西尾商店の店主の娘さんと近くの宿泊所のイケレの店長さんの二人で対応されているようだ。音威子府そばレジェンド(天ぷら付き)・冷やしたぬきそば・かけそばの3種が提供されていたので全て1杯ずつ食べた。
音威子府そばレジェンド。天ぷらはしっとり。 冷やしたぬきそば。在りし日の西尾商店の味は冷やしのほうが感じやすいと思う。 かけそば。シンプルイズベスト。
再現するということなのでそんなものだな、という味だったが、これには理由があるらしい。3杯目のかけそばを食べ終え「どうして水で締めないんですか?」と聴いた時にイケレの店主さんが丁寧に教えてくれた。西尾商店流では自宅で茹でた麺を駅舎内に持ち込んで温め直すスタイルだったのだが、復活版の場合は生麺から茹でているため、とのこと。
「そういうものなんですね」と答え、器と箸をゴミ箱に入れた。
その後、急に客が増え、そばを茹でたりコメントに答えたりと忙しくなってしまわれたので、その場から静かに離れた。
セローの発進準備をして、音威子府駅から離れる時、客をさばいた後のイケレの店主さんが外でタバコを吸っていた。バイク上から一礼すると、丁寧にお辞儀を返してくれた。
音威子府そばの復活は9月末が目処にして、その後開くかどうかは流れで決めるという。来年も開いているような話を聴けば、間違いなく訪問する場所の1つとなるだろう。
※私が覚えている限り、西尾商店のお父さんは「そばは絶対に水で締めないとうまくならない。それはゆで麺でも生麺でも同じだ」とおっしゃっていたように思う。一応ここに記しておく。
ENEOS音威子府SSで満タン給油をする。モダ石油稚内からの距離は180kmかそこらだが、次の給油は留萌になるのでここで給油するかしないかで心の余裕に大きな差が出る。
また、音威子府村は北海道で一番人口の少ない村であり、ただの旅客たる私がこの村に対して尽くせることは、何らかの物やサービスを買って消費することだけだ。
 
国道40号を稚内方向となる西へ走らせる。遠別町を通過して日本海側のオロロンラインへ向かうためだ。
中川町佐久地区まで戻り、道道118号美深中川線へ、すぐに道道119号遠別中川線と変え、さらに西を目指す。
途中、道道256号豊富遠別線へと進路を変え、南へ向かった後、道道688号名寄遠別線(萌える天北オロロンルート)を西に向かう。
もうここまで来ると日本海オロロンラインと言ってみたり、萌える天北オロロンルートと言ってみたりと頭がごちゃごちゃになってくる。
遠別町市街の交差点で合流する国道232号線を南に向かい、遠別川を渡って、道の駅遠別で一旦休憩。午後15時ぐらいだ。
トイレでもなく、今日はどこで夜を明かすかを考えていた。
この先のラリーポイントは留萌振興局・空知総合振興局・石狩振興局であり、今日の目標は留萌振興局を通過すればそれで良かった。
だが、翌日のことを考えると、ここで多少無理をしてでも札幌市街に突入できれば…
翌日の天候を確かめると、札幌市街から南は午後から雨となる。
であれば、今日は札幌市街でホテルを取り、明日は12時までにバイクを預けることができればその後はフリーになるはず…
腹は決まった。今日で振興局ラリーを終わらせる。
札幌市街では比較的静かな所であるルートイン札幌北四条に予約を入れた。
 
道の駅遠別を出てからは早い。
オロロンラインは距離や通過する集落の数の割には信号機の数が多くないので基本的に快調に進むことができる。
初山別・羽幌・苫前と通過し、いったん道の駅小平おびらで停車。
うまく行けば太陽をバックに動画が撮れる。
国道232号という比較的交通量の多いところだったので、二度・三度往復した。
撮影機材を片付けて、さらに南下する。
途中、先行車に追いついた。
ちょっと急ぎたかったので、追い越しをかけようとしたのだが、前方確認の結果、もうそろそろセンターラインが黄色に突っ込むところであった。
追い越しは中断、車線内に戻るものの、さらに路側側に寄せられてしまったので、前方の安全を確認し、ハザードを出しながらイエローカットギリギリで追い抜きを行い、サムズアップでお礼、先行した。
制限速度限界まで上げて進行すると、先行している車列に追いつく。前方車両と等間隔になるように車間距離に余裕を持って開けて走る。
この後市街地直前で無理な追い越し※をした軽ワゴンがあったが、どうやら先程追い越しできなかったクルマのようだ。
肩肘を付いて余裕ぶってもハンドルを握る手が震えていたのがルームミラー越しに分かったので、追いかけもせず車間距離を取るというオトナな対応をしてあげた。
結局、留萌市街でこのクルマを追い越すことになったのだが・・・北海道ツーリングではよくある光景の1つである。
※先行車追い抜きの際自分だけが取り残された腹いせか無意味な正義感の塊のどちらか。対向車が来ているのに対向車線ハミ出しで追い越しをかけるのは危険な上に傍から見るとカッコ悪く見えるので感情に任せた運転は絶対にしないように。そういうときは運転をしてはいけない…
 
小平町市街を通過すれば、その先は留萌。
国道232号をそのまま通過するとE62深川留萌自動車道留萌インターチェンジに入ってしまうため、国道232号の下道に沿って留萌市街に向かう。(交差点
その先の交差点からモダ石油留萌に進入、給油する。
この街にはオカモトセルフ留萌もあり、そっちで給油すればよかったと若干後悔。まあ仕方がない。
留萌振興局。北海道留萌合同庁舎に入居している。広域業務は上川総合振興局で事務を行っているという。 留萌市の元川町2丁目・元川町1丁目交差点を西に向かい、国道231号をちょっとだけ進む。多少混乱はあったものの、無事12ヶ所目のラリーポイント・留萌振興局を通過。今度は空知総合振興局のある岩見沢市に向かうため、国道231号・国道233号となぞって東へ進路を向ける。
 
E62深川留萌自動車道は留萌インターチェンジ〜深川西インターチェンジの区間を走るだけなら無料ではあるのだが、今日中に札幌市街に着けば良いだけの話なので必須ではない。
留萌川に沿って国道233号を進み、留萌幌糠インターチェンジを抜ける頃に高速道路上で事故があった看板をみる。
迂回してくるクルマは皆無だったことから事故は発生直後だったらしい。北竜町碧水のあたりに着くまではすこぶる快調に進むことができた。
ちょっとしたショートカットで国道275号に入り、さらに南へ向かう。
道の駅サンフラワー北竜と名の付くように、ひまわりで有名な街なんだなあと思いつつも既に日は沈んでいたのでその光景はわからず。休憩なしに通過、道の駅雨竜も通過。
かつて新十津川駅のあったような気がする辺りで新十津川町中央71・中央70交差点を南西へ曲がるも、引き続き国道275号を南下、徳富川を渡り、新十津川町市街を通過して国道275号に沿ってさらに南下する。
長らく走ってきた国道275号も、浦臼町晩生内ばんせいない駅前・晩生内228交差点で道道1159号美唄浦臼線に曲がる。
道道979号開発茶志内線と交わる交差点で南へ。美唄川を渡り、道道33号美唄月形線と交わる交差点で直進、道道921号開発峰延線を進み、突き当りの交差点で道道275号月形峰延線を南東方向へ進む。
ここまで田畑の中を通過してきたためか、わりかし虫アタックが強かった。
美唄市・峰延町本町交差点で国道12号を南西方向へ。
北海道空知合同庁舎に入居している空知総合振興局の銘板前にて。 道の駅三笠は通過。岩見沢駅前通りの交差点を北西方向へ向かい、空知総合振興局を一周して通過する。これでラリーポイント13ヶ所目。
駅前通を戻って、国道12号を南西へ進む。ゴールの石狩振興局は近い。
 
国道12号・岩美バイパスをひたすら南西へ進む。上幌向駅あたりから函館本線に沿って札幌市街を目指す。
幌向駅・豊幌駅と並走し、江別駅の辺り、王子の交差点で道道1056号江別長沼線に入り、国道12号とは分かれ、石狩川沿いに国道275号を目指す。新石狩大橋の南端で南西方向に流入して札幌都心を目指す形となった。
国道275号雁来かりき大橋で豊平川を渡ってすぐの交差点でUターンまがいの右折を行い、豊平川に沿って南西へ走る。ナビに従って走っているだけだが、ここまでクルクルされると方角がわからなくなってくる。そして再び東苗穂2ー3交差点で国道275号・北一条雁来通へ流入する。
豊平川東橋北にある、札幌市中央区北1東13・東橋・大通東13・北1東14交差点で国道12号と合流して、国道12号を西に進む。
北1条通を西へ、創成川を渡り、西7丁目通りを北へ、ついに石狩振興局が収まる北海道庁別館に辿り着く。ラリーポイント14ヶ所達成である。
 
石狩振興局の入る道庁別館前にて。知ってるか?駐車とは運転者がすぐに運転できない状況で停車することを指すんだぜ?今は歩行者なのでOK牧場。 2025年08月31日20時41分06秒。ポツポツと雨の降り出した深夜に中年の男が一人、何かを成し遂げた顔をしていた。ご帰宅途中の疲れ切ったサラリーマンからデート中のカップルまでガン無視である。バイクを押して交差点に出た後、ルートイン札幌北四条に向けて走り出す。ウイニングランである。
 
次の日。
 
2025/08/30 北海道ツーリングday9・本編          
前日。
※この日はGPSデータが失われているため、記憶のみに基づいて書かれています。
 
快活CLUB旭川永山店で朝を迎え、午前08時頃に店を出る。残念ながら雨模様。DCM木場で買ったヤッケ上下が役に立つ。完全に防ぎきり、ブーツの中も乾燥状態を保っている。
男山・酒パーク コインランドリー・WASH+永山3条9丁目店で衣類を洗いながら、別の用事も同時に済ます。OTOKOYAMA SAKE PARKで水を汲む。地元民が大型のボトルをいくつも持ってきて給水するほど人気がある場所らしい。2Lと900mlのボトルを満水にしておいた。見学自体は行わない。お酒を飲んでしまったらもう一日旭川でお世話になることになるが、そのような余裕はなかった。
オカモトセルフ旭川永山で給油して、コインランドリーに戻る。乾きが足りなかったので追加で10分乾燥。畳んでコンパクトにしてカバンにしまっておく。
 
また、旭川永山市街に引き返し、オカモトセルフ旭川末広で給油する。
カレーそばとミニゲソ天丼。 朝ゴハンはまだだったので、立ち食いそば天勇に向かう。バイクなので適当に路駐し、食券でカレーそば・うどんとミニゲソ天丼のチケットを買う。カウンターでそばをオーダーする。味は…ゲソ天は二度揚げでもいいから揚げたてで出して欲しいなあ、という印象でした。かつての味が戻ってくる日があるのだろうか。
旭川では醤油ラーメンが有名だが、天金や山頭火のラーメンを見ればそうとは限らないのは自明である。1990年台に流れた日清食品のテレビ広告「日清のらーめん屋さん」のCMの印象によるもの ※味噌は札幌、塩は函館、醤油が旭川で印象の残るメロディと歌詞で相当数流れたはずなので刷り込まれた人が多かったのだろう。
 
南端のチョボチナイゲートの写真。 今日は猿払の辺りまで進もうと考えているものの、南へ進み、昨日来た道を戻る。道道1116号富良野上川線にはチョボチナイゲートという年に短い期間だけ開いている道というのがあるらしい。その開通が08月24日だったらしく、地方テレビ局のネタの一つになっていた。
東川北7線ゲートの写真。 その経路はチョボチナイゲートから嶺雲橋を経由して東川北7線ゲートに至る道なのだが、あいにくの天気で嶺雲橋の上からも良い景色を拝むことはできなかった。
来年は開通している時期に来ることができるかわからないため、今回限りの一期一会になると思われるが、比較的地元ナンバーのクルマとのすれ違いが多かったことから、それなりに交通量のある場所なのかもしれない。一応書いておくが、嶺雲橋から北はセンターラインのある2車線だが、南は1.5車線程度なので、クルマで来る際には徐行区間があるとだけ書いておく。バイクであれば余裕だと思うが、それでも気をつけて運転したほうが良いことには変わりない。
 
この後はオホーツク海沿いの道の駅さるふつ公園にあるキャンプ場を目指して走る。
そのままナビを設定してしまうと、名寄・美深・音威子府・中頓別・浜頓別と走るだけになってしまうため、国道275号にある幌加内町を経由して走っていくことにした。 目的地は白銀の丘である。道すがらに純白の丘というのもあるが、どちらも蕎麦の花が白であることを知っていれば想像がつきやすいように思う。
いったん旭川永山市街に戻り、今度はオカモトセルフ旭川末広で給油する。
いったん旭川鷹栖インターチェンジの辺りを目指し、道道72号旭川幌加内線を北に走って江丹別町を通過、幌加内川を越えた辺りで国道275号に入る。
この頃には雨雲から抜けていた。ブーツの中は濡れていない。上半身も下半身も軽い汗の感触以外にない。大勝利だ。
白銀の丘には誰も居なかったが、蕎麦の花と多少の牛糞のニオイが入り混じったなんとも言えない風景が広がっている。
誰も居ないことを良いことにゆうゆうと撮影を行って立ち去る。実はあまり時間がない。今回の宿泊地は門限がある。
 
この日、幌加内町新そば祭りという今回で30回めとなるサミットのような事が行われていた。
今回で開催は最後となるようだ。もう少し早く知っていれば1時間は時間が割けてかもしれない。非常に残念である。
道の駅幌加内でトイレ休憩を取ろうとするもなかなか駐車場が見当たらない。
仕方なく、開いている場所に駐車場に合うように沿って駐車してトイレに急ぐ。
挽きたてのそばの実を使ったそば、のようなものもあるらしいが、残念ながら時間はなさそうだ。セローにまたがって国道275号を北上する。
雨竜川に沿って国道275号を北上、朱鞠内しゅまりない湖の南で東に転進、国道40号を北に向かい、オカモトセルフ名寄で給油する。
オカモトセルフ名寄では、給油の他道の駅さるふつ公園の受け入れで必要な手続きについて確認するため電話で一報する。
あくまでも先方は村役場か観光協会の職員なので事務的な対応に終始した。
「チェックインに予約は必要ですか」
「不要です。17:30までに所定の書類を提出してください」
「17:30に間に合わなければどうなりますか」
「受け入れはできません」
「では、17:30に間に合うようにお伺いします。無理でしたら諦めます」
お硬いマダムではあったが、最後にクスッと笑い声があった後、落ち着いた声で「お待ちしております」と返してくれた。
現在時刻、おおよそ14時30分頃。あまり時間はない。
 
オカモトセルフ名寄から道の駅さるふつ公園までの距離は100kmは超えている。高速道路を使わなければ間に合わないのは目に見えていた。
基本的にこの旅では必要のない限り高速道路や自動車専用道路を使うのは避けていたのだが、仕方がない。制限開放である。
また、この日立ち寄る予定だったノースプレインファームのある興部町へ向かう予定だったがキャンセルである。
国道40号を北に進み、名寄北インターチェンジからE5名寄美深道路を使用して、美深町市街北辺り、美深北インターチェンジまで高速走行する。
国道40号を美深・咲来・音威子府と通過し、音威子府で国道275号へ転進、天北線ルートを取る。
途中、直線経路となる道道647号兵安上頓別停車場線を走り、さらに道道120号美深中頓別線を走る。中頓別町市街で再度国道245号へ接続、北に向かって走る。
途中、ハイジの丘やウソタンナイ砂金採掘公園など面白そうな施設があるが、もう立ち寄れそうな時間はない。
中頓別町市街に辿り着き、ランドアバウトを直進通過、アメニティ公園運動広場が脇にある丁字路を右折し、国道238号へ合流、北上する。
この日撮影の予定のあった猿払村道エヌサカ線も国道238号を介して迂回、猿払電話中継所跡も立寄りなし、猿払村浜鬼志別は道の駅さるふつ公園に到着した。
17:15、夕日も落ちるギリギリの時間である。
管理棟はホテルさるふつやレストラン風雪といった大型の建物の横ではなく、道の駅のトイレに設定されている一般社団法人さるふつ村観光協会の建物である。
キャンプの申込書を汚い字ながら書き込み、猿払村長への申請書として提出する。ギリギリ間に合ったようだ。
村道エヌサカ線の通行認定証も買っておく。何かを払ってこのような道が維持されるのであれば買わないわけには行かないだろう。
「先に入られている10人ぐらいのライダーのお連れ様の方ですか?」
「違いますね」
その後は、キャンプ場のルールと出入りの仕方などを拝聴し、バイクを押してキャンプ場へ入る。
 
さるふつ公園キャンプ場は芝生がふかふか。ペグも打ち込みやすい。 先に入っているという10人ぐらいのライダー集団とは、札幌ナンバー中心のライダーチームである。その多くはトイレやステージの風下を選んでいた。
海辺に近い場所では風が強いのでそれがセオリーであり、風除けに利用できるのであれば利用しないわけがない。
ところが、今日に限ってそういうことも考えずに風上に立ててしまったがゆえに、ちょっとした問題が起こる。
 
それっぽく見えるが、ペグの位置は案外適当。 テントを立てるのは慣れたので、今回はタープを張ることに挑戦してみる。タープを張ることができれば、急な降雨に対応できるようになるし、外置きの荷物も濡らさないで済む。
そうして遊んでいたら18:50になっていた。さるふつ公園キャンプ場宿泊者には、ホテルさるふつの浴場を日帰り利用できる。その浴場が19:30までであることを思い出した。19:00に受付・入浴し、19:15には風呂から出る。風呂場に入るタイミングで何かを話していた地元民は、私が風呂から出たタイミングでも何か地元のネタを話していた。
 
オカモトセルフ名寄から道の駅さるふつ公園まではノンストップで駆け抜けてきた。
残念ながら手持ちの食料はお茶を作る程度のものしかない。
早速キャンプ場をセローと抜け出して、セイコーマートさるふつへと買い物に出かける。距離にして2kmだが、歩きで行けば1時間コース、夜も更けてきたのでバイクを使ったほうが賢い。
セイコーマートさるふつでは、夕食用に豚バラ肉・モヤシ2パック・豆腐1丁・サッポロ一番塩ラーメン、晩酌用にサッポロクラシック・アサヒスーパードライ、朝食用に羊羹パンのようなねじりパンを買った。
キャンプ道具を下ろして、久し振りの軽快な挙動を楽しみながら、キャンプ場までの短い道のりをを行く。
そもそも、道の駅さるふつ公園の売店でキャンプメシを整えても良かったのだが、物販の内容がお菓子などのそのまま食べるものや、昆布や調味料と行ったそのままでは主食にならないものがほとんどで、買ったのは昆布ホタテ風味のラーメン350円だった。
本当はもっとお金を落としていきたいところなのだが、荷物になってしまうのであればさすがに購入はできなかった。
ちょっとしたドライブの後もタープは無事立っていたが、ロープが多少緩んでいたようだ。
ロープを張り直して調整しておく。
 
豚バラを炒める。豚バラは食欲増進に使える肉の中でも優秀な食べ物と言える。食欲はなくても豚バラだけは食べよう。 風上に向かってテントやタープを立てるのは良いのだが、問題は向きであった。風を受けるようにタープを張り、風の入が良いようにテントを建ててしまったがゆえに、タープが膨らんでポールが明後日の方向に向いたり、ペグを打つということがどういうことかを完全に理解していなかったがゆえに、ペグを蹴飛ばしてタープが一時的に崩壊するなどした。それでも立て直して夕食を作る。夕食でもひと悶着。せっかくの塩ラーメンをひっくり返してしまったり、傍から見れば散々な事が起きていたが、まあこれも一つの楽しみであるゆえに、当の本人は失敗には思わなかったようである。(他人事)
 
それでも満腹になればあとは寝るだけ。※どうやって満腹になったのかはお察しください。
LEDランタンを消して、テントに入って眠りにつくだけ。
程良い疲れ、ビールのアルコールで簡単に睡眠に入った。
テントを張る前日ぐらいから午前中に雨が降ったと知っている場合、タープを張るよりもグランドシートとして引き、その上に荷物などを展開しておくことが良いとされる。
その理由を明け方知ることになる。
 
※この記事はしばらくしたら内容が変わっている場合があります。ご了承ください。
 
次の日。
 
2025/08/29 北海道ツーリングday8・本編          
前日。
 
テントの様子。相変わらず整わない。物だらけ。 峠の湯びほろの開店時刻は午前10時だが、ライダーとしては朝早くに出発してしまうのが常である。
午前05時ぐらいには目を覚まし、荷物を梱包・いらないものは処分し、指定のゴミ袋に分けて収容・指定のゴミ箱を探して捨てる。
ロビーが開いていないときは電子ロック解除カードを指定の場所に入れるよう指示されている。この頃には午前08時を回っていた。
いったん美幌町市街に戻り、オカモトセルフ美幌で給油する。先日オカモトセルフ北見で給油しているのでそれほど入らないが、このまま帯広まで無給油で走りたいのでできるだけ押し込んでおく。
再び峠の湯びほろの前を通過すると、残っていたテントがようやく畳まれるところであったが、その瞬間だけを見てそのまま美幌峠方面に向かっていった。
 
朝早くから美幌峠に向かう数などたかが知れており、軽自動車1台、大型トラック1台が追いついてきたが、前方に障害がなければバイクを路側に寄せて先に行くように促す。
道の駅美幌峠で停車。撮影をする。交通量も多くないのですぐに終わった。
今日中に帯広西部にある金山ダムに向かいたいので、美幌峠の展望台に上ることもせず、撮影機材を回収して出発した。
美幌峠の展望台からは、屈斜路湖が眼下に広がり、さらにこの時間帯では東から上る朝日が照らして見栄えもするだろう・・・
国道243号を南に走らせながら、時間がなかったのが悪かったかと思う。
 
国道243号は弟子屈町市街に入る前に道道717号線札友内弟子屈停車場線にシフトする。
道の駅摩周温泉へ向かう。
道の駅摩周温泉は足湯もあり、近隣にはキャンプ場関連施設も多いので拠点にするにはもってこいかもしれない。
旅を始める前に検討したことはあったが、旅程の都合上から外れてしまった。
朝早くに来てしまうとテナントも営業しているということはないので、早々に出ることになる。
トイレ休憩を済ませ、国道241号を西に向かう。
 
国道241号・阿寒横断道路もこの日は霧に包まれて幻想的な風景があった。
街を出るまでは直線が主体であった道路も、進むに連れて、曲がりくねった山岳道路を上ることになる。
片側交互通行の規制もあり、デコボコしている箇所は見受けられるものの、全線アスファルトなので走りやすい。
永山峠となる双岳台双湖台を通過。国道240号との交差点に辿り着き、国道241号との重複路線となる阿寒湖方面に進路を変える。
 
アイヌコタンの民芸品が並ぶ坂道 途中阿寒湖アイヌコタンでトイレ休憩を挟むも、肝心のトイレがどこにあるかわからず坂を登ったり降りたり。阿寒の街の集落自体が阿寒湖のそばにあり、滝見橋の紅葉や湖底線路、もちろんアイヌコタン近くの民芸品売り場など見どころはありそうなのだが、大勢の観光客もあり、全てスキップする。
坂の上にあるイコロの建物。アイヌの踊り観せてくれる場所だが今回の目的はトイレ。 結局、トイレは坂の上にあることが分かり、ギリギリで用を足す。※トイレはイコロと呼ばれる建物にある。アイヌネギ行者にんにく定食なる興味を引く食べ物があったが、こういうときはなぜか開店時間ではないため、そのまま国道240号に戻る。大型トラックの群れが通り過ぎ、中々に出られなかった。
 
国道240号/国道241号の分岐点に辿り着き、大型トラックの群れは引き続き国道240号を西へ向かう。進路は国道241号へ。
国道240号を辿れば今日出発した美幌町へ向かう。
つまり、最初からこの道を通っていれば短絡ルートになるのだが、美幌峠に行きたかったのだから仕方がない。
今は噴火注意報が出ている雌阿寒岳中心に3時方向から8時方向に抜け、ほぼほぼ何もない道を足寄方向に向かう。
ナビゲーションでは国道241号を途中でそれる指示があり、市街地を避けて走るようになっているらしい。
それに従って途中の交差点で曲がる。
陸自の足寄分屯地周辺を通過するルートなのだが、クルマのすれ違いがある気配もない。誰にも会わずに国道242号の交差点に辿り着いた。
引き続き国道241号を辿っていくのだが、ちょっと気が変わって足寄町市街にある道の駅足寄あしょろに立ち寄る。
 
足寄(あしょろ)駅。実際に使われていたであろう鉄道信号とレールも残る。 足寄はかつて鉄道が通っていたはずであり、その遺構があるはずだから何かあるかなと思って立ち寄った。旧足寄駅舎を利用した喫茶店もあれば、乗降場もほんの一部残っており、歩ける場所もあった。道の駅足寄の屋内に行けば、ふるさと銀河線りくべつ鉄道・池北線の遺構の展示もあり、写真撮影も許されている。その隣には地域の物産展とレストランがあったが、気が向かなかった。
松山千春の碑。割と大きい… 松山千春の出身地として知られる関係上、彼の代表曲「空と大空の中で(1977年6月)」の音楽が流れる石碑もあった。衛星写真を見たときにはかなり大きな敷地面積をしめていた関係から、駅の敷地をそのまま転用したんだろうという予想がつく(本当かどうか知らない)。結果的にトイレだけ済ませた後、国道241号を辿って帯広方面に向かう。ちなみに足寄町は政治家・鈴木宗男氏の出身地でもある。
 
国道241号・足寄国道に沿って足寄湖辺りを抜けると急に平原が広がってくる。
帯広の大地、十勝平野が見えてきた。
ナビは道道660号居辺本別線を走れ、と指示していたが、曲がりそこねて引き続き241号を進む。
上士幌町に入り、色々と野宿できそうな場所が見受けられたが、もともとは公園だったり、私有地だったりするのだろうから、ここでは記述することは避けておく。
士幌町にある道の駅しほろも通過、帯広市街を目指す。
この地もいろいろ見どころはあるものの、目的は2つ。今回の振興局ラリーの1つである十勝総合振興局の通過と、オカモトセルフでの給油である。
音更おとふけ川を渡り、E38道東自動車道を北から南に抜け、音更町市街でコメリパワー音更店で停車、探し物。
2.4A/5V 2ポートのシガーソケットを購入。コットもあるか調べてみたが、かなりの重量級のものしか取り扱いがなく諦める。北海道はクルマ文化なので軽量なものはほとんど売っていない。
もちろんセローのスパークプラグは売っていない。バイク用品はホームセンターで探すのは諦めたほうが良さそうだ。
近くのダイイチオーケーという商業施設の中にあるCan★Do音更店にも行ってみるが、めぼしいものはなかった。
 
十勝総合振興局が入居している北海道合同庁舎の銘板前にて。 音更町市街を南へ向かい、十勝川を渡るため十勝大橋を南に、国道241号から国道38号へ曲がる、帯広市大通北1・大通南1交差点から東に向かったところに十勝総合振興局があった。これでラリーポイント9ヶ所目。
帯広市街では特に宿泊の予定も観光の予定もないので、そのままオカモトセルフへ向かう。来た道を戻り、十勝大橋を北に抜け、音更町市街に戻る。オカモトセルフ音更OKで満タン給油し、E38道東自動車道あたりまで北上する。
高速道路下にはハイウェイ記念公園なるものがあり、トイレも整備されていたことから急な荒天には貴重な避難場所の1つになるだろう。
NHK帯広ラジオ第一/NHKラジオ第二の送信所を南に見つつ、西に向かい、道道337号上士幌士幌音更線を北方向へ。
国道241号を音更町市街方面に抜ける時、ちょっとした違和感を感じていたのだが、地図を見て理解した。
国道241号は音更町市街・帯広市街を抜ける系統の他に市街を西に迂回してJR柏林台駅前で国道38号線に接続する盲腸線が存在したのだ。過去に道の駅音更を訪れたことがあるのだが、国道241号線沿いだった記憶で、かなり大きい道の駅なのに見落としたかと心配した。また1つ謎が解けた。
道道337号は音更西1線交差点を介して道道133号音更新得線へ代わり、そのまま新しい方の国道241号を南から北へ突き抜ける。
さらに道道239号熊牛音更線を西に道道239号が南に向かう交差点を北へ、1ブロック進んだ交差点で西へ国道274号を東から西に抜け道道75号帯広新得線を北に、十勝川を東から西に渡り、ホクレン屈足SSのある交差点で道道718号忠別清水線を北に屈足水田発祥の地の石碑のある交差点を西へ、そして国道38号線・北海道ガーデン街道の交差点に辿り着く。
この辺りは、石狩十勝の境目となる狩勝峠の付近、新得町になる。
この狩勝高原の辺りでは旧根室本線の大カーブ展望所という駐車場もあることから、国鉄根室本線もあったと思われるのだが、気にせず通り過ぎてしまっている。
 
狩勝峠を越え、石狩に入る。
落合の集落で空知川を渡り、南富良野町市街へと入ったときには、ほぼ日が落ちかけていた。
そういえば鉄道員ぽっぽやという映画の撮影で使われた幾寅駅(劇中では幌舞駅)もこの辺りだったかなと思い出しつつ、この辺りまで来ると今日の宿は金山ダムあたりになるかなと思っていながら走っていると、ナビで指定された国設南ふらのスキー場手前から入るかなやま湖南ルートが工事中。
金山ダムに向かうにはかなやま湖北ルートがあったことからそちらに迂回して走る。道道465号金山幾寅停車場線を西に進む。
ダムから帰ってくるクルマはいくらか見かけたものの、追走車や追い抜きはされることがなく、かなやま湖畔キャンプ場の管理棟まで辿り着く。
だが、土曜という休みの今日、テントを張っている数があまりにも少なすぎる。1張りだけだ。
管理棟で17:30までの受付をしているオジサンがこちらを見ていたが、何か嫌な予感がしたのでスマホで天候調査を始める。
なるほど、今晩降雨が予想されることから、おそらく誰も居ないのだろう。
翌日の予定になるが、金山ダムを少し見て、このまま旭川市街まで走ることにした。
 
金山ダム。ダムの上に行くことも可能だが上から下を見れば吸い込まれる感覚があるので下から上を見ることにした。 道道465号かなやま幾寅停車場線を西に走り、金山ダム展望台駐車場まで来るが、その先に行くことは時間の都合上諦めた。※この道とは異なるが金山ダムの堤防上はクルマで走ることが可能なようだ。代わりに水が落ちる先の北海道電力金山発電所の事務所あたり、金山ダムサイト公園の駐車場にセローを進める。ここは、私がセローを新車で買って宛もなく走っていた頃、日本各地をめぐりながら北海道に辿り着く、そんな旅ツーリングするSNSの投稿を見かけたのをきっかけに追い続けた人、その人が人生というツーリングを終えた場所である。
「引きこもりライダー 金山ダム 007981」
このような検索をすれば、事情はわかると思われる。※このライダーと同様にまた一人別のダムで同じことをした人もいるので、あまり広げる必要もないと思う。手を合わせ黙祷を捧げた後は、来た道を引き返し、道道465号を西に辿って国道237号に合流。旭川を目指し、北へと向かう。
 
空知川を何度か渡り、東山やなぎという交差点で国道38号と合流、富良野町市街へ向かいつつも、途中で富良野町山部中町1・山部中町4の交差点を道道706号南陽山部停車場線にそれ、今は廃線となった根室本線の踏切を越え、少し走った後の交差点から西にずれた場所を北に向かって走ることになる。
富良野山部の集落を迂回した後は、国道38号に向かう交差点で東へ進路を変え国道38号の交差点を通過、さらに直進し国道237号と合流、道なりに北に進路を変えた後、道道544号麓郷山部停車場線に向かう。この進路の狙いも富良野市・中富良野町・上富良野町の市街地を大きく迂回するためで、途中で道道298号東山富良野停車場線道道705号ベベルイ中富良野停車場線道道298号上富良野旭中富良野線と名前と名前を変え、上富良野町市街に入る前に道をそれ最終的には国道38号に合流した。
近くに見晴台公園という場所があり、ちょうど駐車帯があったのでそこで停車する。
 
旭川市街に入ってしまうと、比較的低額で宿泊できる施設は限られてくるし、そもそも事前に調べてなどいない。
この辺りのキャンプ場についても調べてはみたものの、ほとんど受付時間超過か現在地から距離がある場所がほとんどで期待できそうにない。
定宿のルートインや東横インの価格は9,000円/日近くで泊まる気にもなれず、仕方がないので快活CLUB旭川永山店で夜を明かすことにする。
そうなると入浴はしておかないと厳しいので、旭川神楽あたりにある菊の湯という場所を目指すことにした。
 
国道237号を北上し、深山峠を越える。美馬牛駅辺りの交差点を西へ道道580号美馬牛神楽線と合流し、北へ、美瑛川の西側を走りつつ、国道452号と合流、北に向かう。
美瑛町発祥の地の碑がある美瑛町旭地区を通過し、もう何度合流したのか、国道237号に辿り着く。
西聖和駅から旭川駅に向かう線路に並走するように国道237号へ合流し、神楽岡駅周辺で菊の湯に着いた。
 
旭川の銭湯・菊の湯は2023年03月に閉店したとのことだったが、2024年09月09日にリニューアルオープンしたという。
これを書いている今知った話だが、だいぶ年季が入っていると思っていたのはそういうことだったようだ。(<FROCLUB>のMICHIさんが復活させた北海道・旭川の銭湯『菊の湯』が9月9日にリニューアルオープン!!関西の風呂好きの皆さん、旅行がてらにご湯るりと!! marzel.jp
駐車場はそれほど多い印象はないので、混雑期に来てしまったら大変になるかもしれないが時刻も午後19時を回る頃だったので、比較的入湯者は少なかったようだ。
入湯料も(店主推しのサウナ入湯料を除き)500円程度とリーズナブル。またお湯も高温・低温と分かれており、高温は中々の熱め。低温で慣らしたほうが良いだろう。
久し振りに良いお湯に入った感覚を覚えながら、朝峠の湯びほろで汲んでおいた水をがぶ飲み。うまい。
 
来た肉をとりあえず載せる。基本的にこのような載せ方をしてはいけない。 この後は、昨日28日にはできなかったことをするために、炭火焼肉安安・旭川末広店へ向かう。
炭火焼肉安安という店舗自体は、北海道・東北・関東を中心に日本全国各地にある焼肉店であり、旭川で食べるからおいしい、というそういう店ではないらしい。一人で飲食店に行くのはどうだ、みたいな風潮が2010年代までにはあったが、時は2020年代なのでおひとりさま客の席は整えられている。3,300円ぐらいの安安コースを選び、牛・豚・鳥・羊とたらふく肉を堪能した。
ネギごはんに焼肉を載せてかきこむ。焼肉でこれ以上の幸せはあるのだろうか。 この後快活CLUBに行くのにドリンクバーではリアルゴールドだけをひたすら飲み、ごはんをお代わりし肉をひたすらかきこむ。肉を食べる、という目的もそうなのだが、ここでは目的はもう一つある。それは食べ放題の時間制限をギリギリまで使って、快活CLUBへの入店をできるだけ遅らせること。深夜料金パックは8時間以上過ごすと安くなるプランがあり、それをうまく使うと比較的料金を抑えられる。最後にはアイスも食べ、21時ごろに入店して21時30分頃に店を出た。90分間滞在したことになる。
上川総合振興局が入居する北海道上川合同庁舎。 旭川永山に来たということで、ラリーポイント10ヶ所目として上川総合振興局を通過。その足で快活CLUB旭川永山店ヘ向かう。ドラレコのデータ整理、モバイルバッテリーやその他電子機器の充電、翌日のコインランドリーの価格情報やこの先の立寄り地の情報収集。
こうして夜は更けていく。
 
次の日。
 
2025/08/28 北海道ツーリングday7・本編          
前日。
 
根室市の明治公園は3本のサイロ跡がシンボルマーク。元々は牧場跡なのでその関係の代物ということらしい。 根室市明治公園第二駐車場、午前05時頃に目が冷める。
こういうところでは速攻でテントを片してしまう。 ドラレコのデータ整理を行いつつ、昨日タイエー千鳥本店で買ったカステラサンド2つを食べ、歯磨きをしていると昨日の東京から来たオジサンが話しかけてくる。「何だテント張らなかったのか」
あの後張ってさっき畳んじゃいましたみたいな話をして、お互いの来道歴を語り合う。
30年も昔からこの時期になると北海道に車中泊しつつ旅をしているという話なのだが「花咲ガニは水っぽくなった」「どんどん暑くなってる」「最近つまらなくなってきた」…そんな話を聴く。
まあ30年も同じようなタイミングに来てればそういうことはあるわな、とは口に出さなかったのだが、オクビにも出さない。
口をゆすぐのでトイレに行くという都合で、オジサンとは離れた。
ドラレコのデータを移動していたスマホの操作をしていると、USB-Cケーブルの刺さりが不安定なのか、SSDとmicroSDの両方がマウント/アンマウントを繰り返し、最終的にmicroSDカードのパーティションが全て吹っ飛ぶという珍事が発生した。
こういう場合、Androidスマホは復旧してくれない。空のmicroSDと認識するためフォーマットを促してくるだけだ。
昔からコンピュータをイジっていると稀にこういう事象に当たるために何をすればデータが復旧できそうかはだいたい見当がつく。そのためにはWindowsパソコンが必要だった。
ただ、釧路まで戻る気はない。この先でパソコンが使えそうな場所は北見の快活CLUBぐらいだろう。それまではDCM江差で買った2枚めのmicroSDカードで凌ぐしかない。
面倒だとも思いながら、朝のお通じを済まして荷物を片付けると、オカモトセルフ根室へ向かって走り出した。
 
オカモトセルフ根室は国道44号の北側、根室市街に向かう方向に存在しており、その道路は中央線を縁石で区切っている。
道道142号で大回りをして接近し給油を完了、快適な無料高速E44根室道路ではなく、国道44号の旧道を通って根室市街を離れる。
温根沼おんねとー大橋を抜け、去年は通り過ぎてしまった春国岱はるくにたいに足を出してみる。
ここは一種の原生公園みたいなものなのだが、基本的に無料で入ることができる。
ただそれほど時間もないことが分かっているので、状況を確かめて早々に立ち去る。
 
国道44号に戻り、西に向かって走る。道の駅スワン44ねむろを通過する。
厚床2丁目・厚床1丁目の交差点を国道243号・通称パイロット国道、北方向へ転進する。
さらに奥行駐車場近くの交差点を直進で通過、国道244号へ。
道の駅尾岱沼おだいとうを通過し、茶志骨橋交差点を道道950号野付風連公園線へ。野付崎灯台に向かって行けるところまで進む。
撮影のために停車した。
そこから引き返し、用を足すために途中の駐車場で停車するもののトイレは故障していたので諦めた。
 
国道244号まで戻ったあとは北西へと向け、標津町の南7西1・南8東1・南8西1・南7東1交差点で国道272号・釧路中標津道路へ。
道道863号に向かうため、途中の交差点を北へ。
大草原橋を渡った次の交差点から道道863号川北茶志骨線へ。
天空への道にて写真を撮る。あまりこういうところには興味がない。というのは北海道ではこのような道はいくらでもあるので撮った所でしょうがないのだ。 その先には天空への道がある。先にバイクが2台いたが、気にせず東南東の写真を撮る。
バイク2台はどこかに行く様子がなかったので、一本北の道で撮影する。
撮影が終えた後は、道道975号線開陽川北線を伝って国道244号・道道1145号薫別川北くんべつかわきた線を経由して国道335号へ。
道の駅羅臼手前の三菱商事エネルギーのガソリンスタンドで給油する。※正確には既にENEOSに変わっている。
羅臼昆布塩ラーメンと鮭親子おにぎり。ラーメンは出汁が美味しい。鮭親子おにぎりは切り身といくらが入っているまさに豪華仕様。 ホッケスティック。これも中々イケる。もう一度食べたいと思った。 そのまま道の駅羅臼で休憩。テナントの知床食堂で羅臼昆布塩ラーメン、鮭親子おにぎり、ホッケスティックを食べる。1,980円。
日本最北東突端地には何もないことを知っているので知床峠に向かう。数日前に登山者がクマに襲われた事件があり、知床峠駐車場は閉鎖されていた。※9月には閉鎖は解かれた模様
ただ、それでも止まって何かを覗こうとする人間はいるものだ。駐車場は閉鎖していても2・3台のクルマと自転車が止まっていた。
 
こけももサイダー、300円。 国道334号をウトロ方面に抜け、道の駅ウトロは通過。代わりにオシンコシンの滝の近くにある駐車場で停車、トイレ休憩しつつも滝を撮影する。
近くの売店にはコケモモの炭酸ジュース瓶があったので、募金がてら買っておく。外気は19度程度。結構涼しい。その場で飲んで、店舗に瓶を返す。
 
国道334号を南西に、天に続く道の近くを通過、途中の交差点を通過して国道244号に入る。
止別の集落の辺りの交差点で釧網本線止別駅方面・道道557号止別停車場線に向かう。
止別駅を北北西へ、釧網本線に沿って進む。また浜小清水駅付近で国道244号に戻る。
さらに釧網本線に沿って北北西へ。網走市街に辿り着く。
網走市街は様々な北海道旅行をしてきた中でも2回めになる。道の駅網走でトイレ休憩、お土産を物色するもめぼしいものは見当たらず。油揚を買おうかと思ったが残りの日程を考えて止めておいた。
二階の食堂では、昔のフィルム映画の広告看板が飾ってあった。写真に撮ろうかと思ったが、中年の御姉様方が20分間券売機で悩んでたので諦めた。
 
道道1083号網走港線を西へ、南2西1・南2東1交差点を北に国道39号へ進み、網走橋で網走川を渡る。
オホーツク総合振興局の入る合同庁舎の写真。 北見へ向かうのなら南2西1・南2東1交差点を道道490号中園網走停車場線へまっすぐ進めば良いが、これはあくまでも振興局ラリー。網走に来た目的もラリーポイント8ヶ所目となるオホーツク総合振興局を通過するためである。
事が済めば、再び網走川(新橋)を渡って国道39号へ流入する。
国道39号は石北本線に沿って南へ向かうが、北見への短絡ルートを使い、国道238号道道104号網走端野線、今一度国道39号道道556号緋牛内北見線、途中で道道122号北見端野美幌線にスイッチし、いったんオカモトセルフ北見で給油、トイレ休憩を挟んで、快活CLUB北見へ入店する。
 
快活CLUB北見で行うことは、microSDカードからのデータ復旧である。
ゲーミングPCからオフィスまでWindowsマシンなら何でもござれだが、復旧用のソフトはいずれのPCにもインストールはされていない。
といって、EaseUSやMiniTool、AOMEIなどといった見るからに怪しいソフトは使わない。こういうときはGNUライセンスで昔からあるTestDisk/PhotoRecというソフトでフルスキャンするに限る。
しかもTestDisk/PhotoRecはインストールする必要はなく無料な上、様々なOSに対応しているので覚えておくと無駄がない。※ただしAndroidやiPhoneなどではroot化相当が必要な処理をするのでスマホでは使用できないだろう
ディスクに対してハードウェアレベルでフルスキャンをかけるということは、いわば家の中の全てを開けっぴろげにして見せるのと同じだし、屋根裏から壁裏配管まで見られるというのと大差がない。
基本的にオープンソースになっていないソフトウェアは選考の対象外。※ほとんどの場合、皮だけ立派な既存ソフトであることが多い
どんなに大手の検索サイト調べても、その結果をそのまま信じるのは止めておいたほうが良いだろう。
microSDでの復旧を行っている間、できることは何でも済ます。
ドラレコのデータ移動からデータの整理、今夜の宿泊場所の調査からリアルゴールドのおかわりまで。おおよそ2時間は居た計算になる。
 
事を終えれば、料金をかけないためにとっとと店を出る。
行き先は峠の湯びほろ。
北道を戻ることになるが、明日帯広方面に向かうに当たって、摩周湖や阿寒、足寄などを通ってみたかったので、美幌峠前の温泉…の他にロッジ・RVパーク・バイク向けテントサイトなど何でもござれの場所がある。
道道122号北見端野美幌線を逆進し、道道217号北見美幌線へ。大正橋を渡り、美幌市街へと進む。
しばらく前に別れた国道243号・パイロット国道と再会、セイコーマート美幌青山店でビール2本、ソーセージ2本、おにぎり3個を買って、先を急ぐ。
市街を抜けて田畑の間を進んでいくと、峠の湯びほろが見えてくる。
 
この峠の湯びほろの良いところは、それぞれの宿泊サイト券を券売機で購入してロビーが営業している間に提出すれば宿泊予約なしに宿泊可能であること。
受け入れ上限はあるが、こういう場所は割と穴場で時期が多少外れていればほとんど誰も居ない。
バイク向けテントサイトであれば400円/日だ。トイレや電源の取れる休憩所は電子錠形式なので、ロビーで説明を受けた際にカードキーがもらえること、ごみ処理についてもゴミ袋を買えばレクチャーしてくれるので安心。なお、ゴミはゴミ袋をロビーで買わないと捨てることができない。
ざるラーメンにビールを追加。この日は特別な日なのでとりあえず入れておく。 もちろん銭湯もあり、入浴チケットは600円。合わせて1,000円。静かで良い場所である。食堂は早めに閉じてしまうが時間を合わせることさえできれば、問題にならないだろう。
テントを張って、銭湯に入り、食堂でざるラーメンをオーダー980円。

サッポロクラシック2本にブドウ糖KIIVA SPARKRING、アテにソーセージ。食堂でも練習しているが、こういう日はアルコールに弱いことを都合良く忘れている。 今日は人生の中で特別な日のうちの一日なので、テントでも晩酌をする。一人きりの夜、街灯はあってもキレイな星空が見える。他に泊まっているライダーは1名(女性)だけ。我関せずで朝まで貫き通す。お互いに遠目で見た程度だっただろう。テントを張った場所もかなり放しておいたので緊急事態でもなければ接触することもない。
酔いも宵も回って、テントの中で横になると、次に気づいたときには朝になっていた。
 
次の日。
 
2025/08/27 北海道ツーリングday6・本編          
前日。
 
十勝郡浦幌町厚内を通過する頃には、雨は小康状態になりつつあった。
線状降水帯は抜けたらしい。ただ降雨が弱まっただけであり、「夜間」「モヤ」「疲労」「降雨」の悪条件は変わらない。
頼りない前照灯でセンターラインを追い、北東へ走り続け、雨も止みかけの場所でやっとトイレ休憩に入る。
パシクル湖畔駐車場。トイレが設置されており、緑地帯もある駐車帯に進入し、トイレに行く。
時刻は午前01時を回ったところ。雨は降り続いていたが、線状降水帯の中で休憩するよりはだいぶマシである。
トイレ休憩を済ませたあとは、ブーツを脱いでひっくり返した。靴下も絞ったが無意味であることは悟った。
今唯一の目標は、釧路市内の漫画喫茶に飛び込んで体力を含めた体制回復することである。
快活CLUB釧路木場店には午前02時に到着。電子機器類、着替えを持ち込む。
ブースに入った後は濡れた衣類の隔離と乾燥した衣類への着替え、ブーツを乾かすための扇風機のセット、スマホのアラームも切っておき、シャワーサービスを受けて垢を落とした。それ以外はいったん落ち着くに任せることにした。
 
7時間後、旅の再開に向けて準備を始める。
ドラレコのデータ整理、モバイルバッテリーの充電、ナビゲーションルートの設定、付近にあるコインランドリーの価格調査。
ドリンクバーにあるリアルゴールドもできるだけ飲んでおく。カロリー補充という観点もあるが、疲労回復に効果のあるビタミンCが効率良く取れるドリンクはこれ以外に見当たらない。
一時退室でコインランドリーまでセローと移動し、洗濯中にDCM木場で物品調達に当たる。さすがに降雨の中を無防備で走るのに懲りたのでヤッケ上下を買った。
セローのスパークプラグは依然として見つからない。そもそもセロー以外に使う車種もないのでバイク用品専門店に行く以外に買うのは難しいだろう。
洗濯が終わったタイミングを見計らって取りに行き、快活CLUB釧路木場店に戻る。
あらかたの準備を整えて10時頃に退店処理を行う。夜を明かした施設利用料としては今旅で一番費用がかかったところになるだろう。
今日は釧路総合振興局、根室振興局をラリーポイントにする予定だ。
 
釧路総合振興局。案外振興局名そのままの銘板を見つけるのは難しい。 といって、現在位置から釧路総合振興局へ向かうのはそんなに難しい話ではない。既に快活CLUB釧路木場店に居るので、後は市街を走り抜けるだけ。
国道44号に沿って南へ向かい、国道391号に沿って南へ、釧路川を幣舞橋ぬさまいばしで渡り、道道113号釧路環状線を進み、浦見1丁目交差点を西に向かって少し進むと釧路総合振興局に辿り着ける。これでラリーポイントは6ヶ所目だ。
来た道を折り返し、オカモトセルフ釧路へ向かう。燃料給油が完了したら、根室振興局を目指す。
 
単純にナビを設定すると国道44号線を東に進み厚床経由となるが、そのルートは割と使ったので今回は厚岸町の辺りで厚岸大橋を渡る。
道道123号別海厚岸線を進み、岬と花の霧街道展望台を通過する。
バイクを立ち乗りで通過してみれば、厚岸町と浜中町のちょうど境目にある切り立った崖に思わず息を呑む。
このまま通過せず、ここで撮影をしておけば良かったと後になって後悔した。次回はこの駐車場に停車して時間をかけて見て回りたいところだ。
引き続き、藻散布もちりっぷ火散布ひちりっぷ渡散布わたりちっぷと抜け、琵琶瀬展望台に辿り着く。
この琵琶瀬展望台は雄大な眺めで、南を見れば太平洋のオーシャンビューである。 そして北を見れば一番川のくねりと二番沢川、琵琶瀬川の合流で、琵琶瀬の集落が水の上にある都市のように映った。
この展望台にはトイレもあり、お土産屋、レストランもあったのだが、お土産屋は閉店、レストランも開いているかどうかがわからない状態にあった。
お昼も近かったので食事をしていこうかと思ったのだが、どうやら運が悪かったようだ。
30分ぐらい居たと思うが、人気もあまりなく、静かな場所だったので、またここに来ることだろう。
その時もまた天候が良いことを祈るばかりだ。
 
琵琶瀬展望台から国道123号を東へ向かい、浜中町市街の霧多布岬きりたっぷみさきまで行く。
振興局ラリーにする前の単純なツーリング計画では、釧路を通過してきりたっぷ岬キャンプ場でお世話になる予定だったのだが、あえなくスキップになってしまった場所である。
おととい泊まったアルトリ岬キャンプ場同様、海に突き出した岬では風が結構強かった。
霧多布岬あたりにある駐車場で折り返し、道道123号へ引き返す。今回はあくまでも情報収集なのでこのぐらいで十分だ。
なぎさのドライブウェイという場所があるのだが、そこでは浜辺にクルマを走らせることができるという場所らしく、絶好の撮影ポイントになると思っていた。
ところが問題が起きた。この部分で進入するというような場所に、実際にバイクを走らせようとすると藪がドンドン濃くなってき、無理やり通過することすら危ぶまれるほどの茂みで立ち往生してしまったのだ。
こりゃいかんと思い、色々な問題に直面する前にUターンして戻ってきた。この記事を書いているこの今のタイミングで地図を見てみると、あのまま無理やり進んでしまっていたら脱出する頃には夕暮れになっていただろうというのは容易に予想がついた。
おそらくだが、このポイントを経由して、この辺りから浜辺に進入するほうがトラブルも少ないんじゃないかと思う。次回試してみようと思う。
 
道道123号別海厚岸線と別れ、道道142号根室浜中釧路線を東に向かう。
ここは北太平洋シーサイドラインとなるようだ。羨古丹駐車公園うらやこたんちゅうしゃこうえんまで走る。
なぎさのドライブウェイを脱出した後からパトカーを追うように走り続けてきたが、ここで折り返していくらしい。
休憩がてら、崖と海岸の風景を撮影する。ちょうど夕日も落ちかけていた頃だが、サンセットの風景を眺めているわけにも行かない。途中で切り上げてさらに東へ向かう。
初田牛駅跡の交差点で花咲線の愛称が付く根室本線と再会する。
道道142号根室浜中釧路線は、この花咲線とともに東へ向かう。
別当賀駅付近の交差点で花咲線を北に渡り、いったん分かれるものの、道道142号線を辿れば落石駅付近で花咲線と再度交わる。
浜松海岸展望広場を通過し、昆布森の集落の中をあえて駆け抜ける。やたら立派な建物があったのだが、風力発電関連事業の会社の建物らしい
引き続き道道142号を花咲線と並走し、温根沼を西に見ながら根室市街を目指す。
西和田駅を越えた辺りで道道780号花咲港温根沼線へ進路変更し、花咲港周辺を通過。やたら目立つキリル文字の看板があったが、今もその母国語を持つ人は訪ねてくるのだろうか。
花咲港辺りからは道道310号花咲港線と名乗りを変えて根室市街へ進む。
厚岸町で別れてからここで国道44号と再会する。国道44号沿いにはラリーポイント7ヶ所目となる根室振興局がある。
根室振興局銘板の写真。北方領土対策根室地域本部、教育長根室教育局と同居。
 
もうすぐ夕日が沈む頃。
タイエー千島本店でやきとり弁当を焼いていただき、オランダせんべいを4つ、最近売出し中の根室土産カステラサンドを2つ買う。その足で道道35号根室半島線を東に進む。
昨年は根室市街に向かって走った道だが、日が昇っていたので馬の放牧が見られた。
今回はもうお馬さん達も納屋に戻ってしまったようだ。
納沙布岬灯台の写真。納沙布岬の碑はここではなくお土産屋さんの周辺にある。 そして周りの風景とは不釣り合いのオーロラタワーが見えたら、納沙布岬付近に到着。
視界良好、霧はかかっていないが強風であった。
夕方ともなればお土産屋もやっていないし、あまり観光客も居ないと見込まれたことから直接納沙布岬灯台の辺りまで乗り付ける。
バイク乗りには有名なライダーハウス⑧エイト(食事処⑧エイトとも)も予約客でいっぱいだったので、今年は豊漁と言われるサンマの丼も食べることはないだろう。
タイエーのやきとり弁当。パッケージのデザインは函館のハセストと同じ。実は空き容器になってから撮った。 いったん望郷の岬公園駐車場まで戻り、やきとり弁当を食べる。
いつも使っていた東屋は忽然と姿を消してしまっており、仕方なく近くのベンチで食べることにした。
駐車場には道外ナンバーのクルマが2台あるのみで閑散としていた。たまたま水道が使えたので、弁当の空き容器を洗う。
続けて近くのトイレで用を足す。扉が開いたり閉じたりするたびになにかの地域広告の音声が流れていた。
根室市街へは引き続き道道35号線根室半島線を使うものの、歯舞を経由して戻ることにする。
 
今夜の野宿場所を探して、とりあえず温かいメシでもありつければと思い、根室市の明治公園第一駐車場へ行ってみる。
ところが既に車中泊連中の巣窟になっており、駐車できそうにない。
仕方がないので第二駐車場へ回ってみるとやっぱり車中泊連中が結構止まっていたが、隅っこが開いていたのでそこに駐車した。
今年は東梅駐車場春国岱の駐車場へ行かなくても良さそうだ。
縁石に座って明治公園の炊事場やトイレなどの情報を調べていると、東京から来たというオジサンが話しかけてくる。
トイレ裏を指さしながら「あそこの人みたいにテント張らんの?」
そのうち張りますみたいな返事をすると、オジサンは帰っていった。
まったく、テント張るのが面倒だから銀マットと寝袋だけで済まそうとしていたのだが、お節介はどこにでもいるようだ。

サッポロ一番塩ラーメンに鮭とばとサラミをトッピング、いや出汁に近いかも。いずれにしてもあまりみない組合せのはずだが食べれない味にはならない。 根室市明治公園(根室市観光協会ホームページ)においては、炊事場や上水道、ゴミ捨て場は第一駐車場付近にあるということで、乾麺を茹でに炊事場に向かう。アルトリ岬キャンプ場で汲んでおいた水を使って温かいご飯を作った。
テントを張り、銀マットを敷く。LEDランタンをぶら下げてあとは寝るだけ。根室市街も納沙布岬同様風が強かったが、ここは公園、ペグは打たなかった。
かもめ島キャンプ場とアルトリ岬キャンプ場と2回もテントを張れば若干の灯りがあるだけで暗闇の中でも簡単にテントを張ることができる。目をつぶってから寝るまでにはそれほど時間はかからなかった。
※注釈:根室市明治公園は公式にはキャンプ場ではありません。あえて見てみぬふりをしてくださっていると思われるので、お互い気持ち良い関係が維持できるようなお気持ちで使わせていただきましょう。
 
次の日。
 
2025/08/26 北海道ツーリングday5・本編          
前日。
 
無料だが設備が悪く、度々暴風がある。良くも悪くも良いキャンプ場である。車中泊するなら道の駅のほうが良いだろう。記述の通り、トイレに清潔感などない。これは翌朝の写真である。 アルトリ岬キャンプ場ではカラスの鳴き声に起こされた。
コットの足が残り2本のうち、1本が折れていることに気づく。治具がプラスチック製なので元々こんなものなのかもしれない。
買って使って2桁行かない段階で壊れたのは、想像以上の耐荷重がかかっていたのか自分の体重が重すぎたのか。
いずれにせよポール2本は物干し竿になりそうだし、マット部分はオックスフォード生地ぐらいの強度がありそうなので荷物を運んだり一時的な荷物置き場のシートとして使うことができるだろう。
 
もし恋人やパートナーがいたとしたら、明け方に起きて朝の海岸線を散歩したような未来があったのだろうか。
恋人海岸という名前にそのような想像をふけってしまうが、昨晩からの強風の状態は変わらず。居たら居たで疎ましく思うのが性格である。
インバウンドなのか国内で働く外国の方なのかは不明だが、炊事場で歯磨きをしていたら出会ったので適当に挨拶を交わす。
彼は自転車でその場を去っていったが、私は片付け完了までしばらく時間がかかる。
ゴミ収集の係員がゴミをかき集めて去っていく様子はみることができた。
最後まで残ったのはHIACEでグランピングしている中年の女性だった。昨今の事情から女性と分かった時点で近づきもしなかった。
 
今日は室蘭に立ち寄って、胆振総合振興局に行きつつ、ドン・キホーテで物資を補給する。
国道37号を南下し、道の駅伊達白鳥大橋を通過し、母恋めし本舗本店に辿り着く。
ただ、この母恋めし本舗の営業開始時間は午前10時からで、午前09時に到着してしまっては開いている保証がない。
先に時間の縛りのない胆振総合振興局と、割と早朝から開店しているドン・キホーテの方に行くことにする。

むろらん広域センタービルの一角に胆振総合振興局がある。 胆振総合振興局は、幸いにして母恋めし本舗本店から近い。
ただ、むろらん広域センタービルの中にあり、直接銘板を観ることは叶わない。仕方がないのでそのような文字が見えるところで写真を撮ることにした。これで4ヶ所めのラリーポイントを回ったことになる。

その後、国道36号を辿って東室蘭駅周辺へと向かう。
ドン・キホーテ室蘭中島では、函館で買ったmicroSDカードリーダ付きUSBハブのようにOTA対応のものがあるわけでもなく、microSDの品揃えもあまり良くなかった。
ストレージタンクたるSSDもBuffalo製1TBで2万円とあったが、フレームケースなしではさすがに払えない。
長時間大容量通信をしているとブチブチ切れるpovo2.0との格闘かな、と思いきや思わぬ掘り出し物を発見する。(念のため書いておくが、ここまではデータ退避のためのストレージサービスに接続しながら走っていた)
それがプリンストン製の4in1 SSDケースである。SSDケース機能の他にmicroSDリーダー機能やUSB2.0ハブ機能があり、内蔵SSDは交換可能である。
SSD 2TBで仮にRead 500MB/s Write 450MB/sを唄っているが…
店員に確認したところ、21,000円程度。即買いでした。
この後、Pixel6とのコネクタ問題に悩まされることになるがそれは別日に書くことにする。
さすがにSSD部分はUSB3.1対応ということもあって高速コピーに貢献した。
七転八倒、ただでは起きぬ。去る物もあれば拾う物もある。
物を無くさなければね。
 
午前11時、今一度母恋めし本舗本店に戻ってきたのだが、いまいち開いているかがわからない。
なので、むろらん温泉ゆららで温泉に入る。
昨日は風呂に入れなかったので、だいぶさっぱりした。ついでにミックスフライ定食(牡蠣・鮭・海老、みそ汁、ごはん、ポテサラ、刻みキャベツ)と餃子もいただく。美味しかった。
ミックスフライ定食と餃子は、今旅初めてのまともなご飯と言える。 計画的にエナジードリンク1本とチェリオのブドウ糖補給缶も飲んでおく。
程よく午前11時ぐらいになったので再度母恋めし本舗本店に行き、母恋めしを買う。
一度東室蘭で食べた味を訪ねるという夢はここで達成される。
 
室蘭での用事を終えた後は、日高振興局を目指して走る。
国道36号を東に進み、オカモトセルフ登別室蘭インターで給油後、白老大橋で曲がる場所を間違えて道道86号線白老大滝線沿いのポロトミンタラという駐車場で少し休んだ後、国道36号に復帰した。
苫小牧市街に入ってそのまま国道36号を進まず、道道259号臨海北通を東に、名前のわからない交差点を南に曲がってからすぐに東へ転進、ローソン苫小牧勇払店のある交差点で道道259号を辿り、東へ向かう。国道235号に合流した後は、E63日高道を使用せずに下道の方を使って進む。
道の駅むかわ四季の館にて。むかわ竜、という名前らしい。 道の駅むかわでは、カペリンでない本物のししゃもを買うのが恒例になっている。
ししゃものオス・メスセットを5,000円分買って自宅へ送る手はずを整え、チェーンにオイルを塗布後すぐさま発進の予定だったのだが、これから帰路につくというクロスカブの滋賀県出身のオジサンに話しかけられ、20分ぐらい適当に話す。かつてBMWの大型バイクに乗っていたがクロスカブに乗り換えてみたらコスト安でビックリしたし、これで十分だったという話を聴く。この後、苫小牧東港から太平洋フェリーで敦賀まで行くという。襟裳岬の様子を知りたかったので話を振ってみたら、旭川から金山ダムを経由して抜けてきたというオジサンからはなんの情報も得られなかった。お互いの無事を祈り合い、別れた。

サラブレッド銀座駐車公園なる場所。眼の前の小高い丘みたいな山は新冠泥火山。 引き続き、国道235号を東へ、南東へ走る。
途中、優駿記念館という所に立ち寄るため、国道235号から外れ道道209号、サラブレッド銀座なる街道をゆく。
競馬好きにはまさに垂涎の場所とも言える場所なのだが、馬に興味がなければただの牧場である。
酪農盛んな北海道といえば確かにこうした風景も一つなのだがいまいちピンと来ていない。
しかも午後17時を回っていた頃なので、放牧もそろそろおしまいのようだ。牧場によっては馬または牛が一列になって納屋に戻る風景もあった。
ぶっちゃけ馬の話より、サラブレッド銀座駐車公園から見える新冠泥火山のほうが興味があるのだが、ここに書くだけにとどめておく。

優駿記念館の前には歴代の馬の彫刻が立ち並ぶ。オグリキャップの彫刻が一番大きい。 優駿記念館には着いたが、午後16時には閉館するという。午後17時に来ても当然開いているわけがない。
オグリキャップ号の像を見て「胸筋すげえ」という感想しかでてこず。(ちなみにナリタブライアンの話だと思っていたのは秘密だ。またどちらもどのような成績を残した馬なのかも分かっていない)
墓があればそれが人のものでなくても手を合わせるようにしているのだが、その数を確認してればあまりにも数が多すぎて回りきれず、墓の方向に向かって一礼するにとどめた。
 
優駿記念館を出た後は、道道209号滑若新冠停車場線(サラブレッド銀座)を東へ、道道1026号新冠平取線・道道71号線平取静内線に入り、東へ進路を取る。
Aコープしずない店のある交差点で、道道1025号にスイッチし、静内・浦河方面に向かう。
途中でクロネコが牧場を走っているのを見かけるが、ネコはどこにいても自由なんだな、と思いながらみていた。
道道1025号静内浦河線を辿っていたつもりだったが、いつしか道をそれていた。そして再び道道1025号静内浦河線として合流した。時々短絡ルートを通ったりするのでナビの道案内は楽しいときがある。
道道1025号の終わりはわからないが、突き当りの交差点を浦河町市街方面に向かうことになる。
 
見慣れた浦河町市街に入ったのはおおよそ午後17時を回った頃か。
オカモトセルフ登別室蘭インターから無給油で走ってきており、この先襟裳岬へ向かうには給油しておきたいところである。
日高振興局。法的な面で見る総合振興局との違いはないらしい。「広域で所管する業務が望ましい業務」は胆振総合振興局が日高振興局管内においても事務に当たることができる、とされたとのこと。 開店時間に不安のあったオカモトセルフ浦河から先に立寄り、日高振興局は後にした。ラリーポイントとしては5ヶ所目である。
距離にして1km程度、次の給油所となる釧路までは十分に持つ距離であることを体感的に理解している。
給油した後はえりも町に向かって走り出す。今夜中には釧路に辿り着きたいからだ。まずは襟裳岬を目指して走る。
 
時刻は19時頃を回っていた頃だが、過積載でありながらも道民の地元走りに負けず劣らずのスピードで、クルマ・クルマ・バイク・クルマの順で国道336号を南東に進行していた。
たださすがに燃費運転にシフトしたい気持ちもあって、ウィンカーを左に入れ徐々に減速、後続車に進路を譲ったのだが、同じように速度を下げてパッシングをしてくる。
仕方がないので停車してやり過ごそうとしたら、隣に停められた。どうやら荷物が落ちそうだ、という話で声をかけに来たらしい。
サンダルを燃やしはしたものの、さすがに荷物を落とすようなヘマな積み方はしていない。プラプラ下がっているビニル袋の話をされたので、話だけ聴いて先に行かせた。
(念のために書いておくが、風に吹かれる程度:台風や走行風、飛び石程度であれば、コンビニやスーパーでもらえるビニル袋はまず破けない。破けるとしたら日に当たり続けたかビニル袋が耐えられない重量物を入れた場合、または熱源に当てるなどした場合のみだ)
さて、クルマ4台の縦列高速走行ではなく単独になったことから、ゆっくり走ることが可能になった。
母恋めし。賞味期限が結構あるかと思いきや、燻製物以外は即日とのこと。可能であれば持ち帰りたかったがそうも行かないのが残念。食べさせたい相手に来てもらうしかないか。 セイコーマートえりも大和店で休息を取りつつ、母恋めしもいただく。お腹は十分満たされた。
襟裳岬灯台から光。眼で見る記憶と写真とではだいぶ印象が違う。 ゆっくり走っていたら襟裳岬に着いた時刻は午後10時である。
ここに陸地があることを示す灯台の強い灯り以外は何も見えない。
トイレだけ手早く済ませて速攻で退散するが、この後この旅最悪の状態で釧路直行を目指すこととなる。
 
襟裳岬を出てにわかにモヤが出てきたかと思うと、先に進むに連れて色が濃くなる。
望洋台という駐車場にて状況確認をしてみると、どうやらこの先に浦河と広尾を結ぶ線状降水帯があるらしい。
この場にとどまってやり過ごすかどうかを考えていたが、数時間後には線状降水帯も南下してきて1時間以内にはこの場所も範囲に含まれる予報となっていた。
「夜間」「モヤ」「降雨」・・・といって知らないわけではない道だが、今ここに「疲労」という悪条件が重なっている。
留まるべきか進むべきか。
待って状況が改善するということもなく、進まなければ状況は変わらない。電子機器の格納と降雨用の装備に手早く転換して出発する。
むろらん温泉でカフェインという覚醒作用を取って12時間は既に経過している。食事を行い消化するという工程を行っている間は、覚醒状態が続く事は体感的に知ってはいたが、それも過労が重なると違ってくるらしい。
いち早く線状降水帯を抜けて釧路に辿り着く他に道はなかった。
 
国道336号を伝って北北東に進路を取る。
降雨が始まる。セローのエンジン失火、急な意識飛びだけが心配である。
前方は視界不良だが、センターラインははっきり見える道なので路側に飛び出すということはない。
ヘルメットのバイザーもキレイにしておいたので、水捌けがよく作用している。
広尾町外れの豊似あたりにある帯広開発建設部豊似防災ステーションで状況を確認する。
国道236号帯広方面か、国道226号釧路方面か。もし問題がある場合は帯広市への進路を取る予定だったが何とかなりそうだ。
国道336号釧路方面へ進路を取ることに決めた。
国道336号分岐では浦幌道路に進路を取る。
安全策を取って浦幌町市街を通過しても良かったのだが、大回りになる分多少時間がかかるだけでおそらく状況は変わらない。釧路への短絡ルートを選んだ。
 
意識が飛ぶか、セローのエンジンが失火するか、釧路に無事辿り着けたのか。
根室本線が太平洋と出会う場所、十勝郡浦幌町厚内で日をまたぐ。
この続きは次の日で。
 
次の日。
 
2025/08/25 北海道ツーリングday4・本編          
前日。
 
北海道檜山郡江差町かもめ島キャンプ場で起きた朝は、とても清々しいものだった。
蚊取り線香の火が消えていたので、ガスライターで着火しようとする・・・が点かない。火花も散ってる様子がない。壊れたか。仕方がないのでSOTOのバーナーを着火して、蚊取り線香に火を付ける。
コットの足が1本使い物にならなくなったものの、折れたのは3本のうち真ん中だけで、ハンモック状になってむしろ使いやすくなった。※もちろんやけくそ
キャンプ場まで深夜に3回往復した階段は、朝もまた3回往復することになった。
ライダーは4人泊まっていた。函館から本州島へ渡る者、函館経由で苫小牧へ向かう者、最短経路で札幌を目指す者、そして積丹半島を目指す私。それぞれ別れた。
3人の出発を見送ったあと、撮影の準備をする。
 
撮影も終え、あとは積丹半島の神威岬、余市を通って・赤井川村のカルデラ・倶知安の後志総合振興局を経由して豊浦まで行くことを考えながら、オカモトセルフ江差を目指していた。余裕があれば江差のラッキーピエロでも行くか、と考えていた。

悲劇が起きていたことは突然気づくものだ。
オカモトセルフ江差に到着したとき、財布がないことに気づく。
また、撮影機材もロットを残して無くなっていることに気づく。
盗られたか、と思ったが、確かにかもめ島キャンプ場から出るときにはいずれも持っていたものである。
給油をキャンセルし、急いでかもめ島キャンプ場に戻り探索する。トイレに行ってもなかった。
振り返るとまだテントを張っていた人が近づいてきて声をかけられる。「もしかして、財布を探していませんか?」
三顧の礼とまでは行かないものの感謝を伝えて財布を受け取った。まずは最悪の事態は避けられた。

引き続き撮影機材を探す。
オカモトセルフ江差・セイコーマート江差新地店・そしてかもめ島キャンプ場の区間を念入りに探す。
見つからない。だがもうここにとどまっていられるだけの時間もない。
江差警察署へ行き、遺失物の登録をする。これは書いている今でも見つかった報告はない。

代替手段の模索を始める。
保存したデータのバックアップは存在しないので、北海道ツーリング入道までのドラレコデータは諦める他ない。
問題は、これからのドラレコデータをどうにかして保存する手段を確立しなければならないこと。
SDカードリーダーも同時になくしているため、これも調達する必要がある。
函館ならともかく、江差ではmicroSDとUSB2.0のカードリーダーを入手するのがせいぜいだろう…
DCM江差へ出向き、microSD1枚とUSB2.0のカードリーダーを入手した。手痛い出費である。

探索に要した時間と物資再調達で要した時間で準備を終えた頃には10時を回ろうとしていた。
とても神威岬や余市へ行っている余裕はない。
このまま倶知安町の後志総合振興局へ向かうことになる。
 
乙部町の八幡さんの水。いわゆる生水なので浄水の必要がある。 水の補給がてら八幡さんの水で水を補給することにした。
ただ、北海道の湧き水は下処理がされていない限り、エキノコックスに汚染されているものと見ておくほうが間違いがない。
それを水を汲んだ後に思い出したが、色々と遅かった。
 
国道227号日本海追分ソーランラインを辿って、江差を抜け、乙部町に入った時、入道直前にあった集中豪雨の影響で国道がふさがっていることを思い出した。
ただ、大型車でなければ迂回可能(乙部町道館浦烏山線)だったのでそのまま突っ切ることにした。
知ってか知らずかトンネルができる前の峠道になっていたことから高台に上ることとなり、日中のオーシャンビューを楽しむことができた。
 
昨日の晩の時点でこういうところまで来ていれば、撮影機材も落とすことはなかったんだろうな、と運命のいたずらを嘆きつつ、道の駅てっくいランド大成道の駅よってけ!島牧を通過した。
興味本位がてらドラゴンウォーターなる、天然の炭酸水が湧き出る場所があるとの事で行ってみたのだが、その道のりでは見通しが悪く、途中で警笛を鳴らしながら進行することになった。ちなみに帰りのジムニーが鳴らし返してくれた。
途中、千走川温泉旅館という立派な建物があったもののしばらく前から休館しているらしかった。
写真だけ見ると立ち入り可能なきれいな沢なのだが、宝探しのごとく岩の上を行ったり来たりしているさなかに取った写真である。 ご丁寧にもドラゴンウォーターの湧き出し口について案内があるのだが、正直わからなかった。次回は見つける。 駐車場には着き、案内板のとおり辿ってみたものの、どこで湧いているかがさっぱりわからず仕舞。
クマの出没情報もあることから早々に退出した。
帰りに賀老高原キャンプ場でテントを張ろうとしている中忍ライダーを見たが特に何もしなかった。
その後パトカーとすれ違ったことから、何らかの通報があって声かけに行くものだと思われた。
 
HOT CHEF鮭おにぎり。228円では納得の行くサイズ。がんがん食べよう。 島牧市街に戻ってきてセイコーマート島牧でスポーツドリンク2LボトルとHOT CHEFのおにぎりを買い、500ml位を一気飲み。
この時点で15時を回っていたことから、後志総合振興局を回って、今夜のキャンプ地であるアルトリ岬キャンプ場まで走ることになる。
国道229号から道道529号美川黒松内線を抜け、道道9号寿都黒松内線、道道265号熱郛白井川線、国道5号へと入り、蘭越町・ニセコ町と走り、倶知安町へ至る。
倶知安町市街に入る前にDCMを見つけたのでガスライターを買う。セローのスパークプラグも探してみたが見つからなかった。
後志総合振興局。町にある総合振興局。昨日の檜山振興局も明日行く日高振興局も町にあるが、町にある総合振興局は倶知安町のものだけ。 色々と諦めた後は後志総合振興局で写真を撮り、通算3か所目のラリーポイントを通過。
羊蹄山を時計回りに豊浦の方向へ向かう。
道道478号京極倶知安線経由で、道の駅京極で休憩しつつ、道道97号豊浦京極線で南下。
国道276号と国道230号を経由するルートもあったが、おそらく道道97号は今後使う可能性が低かったことからあえて使うことにした。ちなみに道民のサーキット場状態だったのは言うまでもない。
真狩村を経由し、国道37号・道の駅とようら付近に到達。後は知っている道、室蘭方面に向かう。
道の駅虻田は既に店舗が閉じていたので通過、セイコーマート南有珠店で物資を調達し、室蘭本線の踏切を渡り、恋人海岸を通過、アルトリ岬キャンプ場に辿り着いた。
 
無料だが設備が悪く、度々暴風がある。良くも悪くも良いキャンプ場である。車中泊するなら道の駅のほうが良いだろう。記述の通り、トイレに清潔感などない。これは翌朝の写真である。 アルトリ岬キャンプ場は予約も必要なく無料のキャンプ場である。
ゴミ捨て場もあり、炊事用の水道からトイレまである。(ただし汲み取り式で紙は自前)
無料でこれだけやってくれるなら文句なしである。
明け方になってゴミを狙うカラスの鳴き声に起こされたり、岬のキャンプ場ゆえに強風が吹き荒れる以外は特に支障はなかった。
問題があるとしたらキャンパー自体のモラルの方であって、例えば焼肉セットで楽しんだ後にゴミを全く洗わずにゴミ捨て場に突っ込むなどをすれば、カラスが突きに来るなんて簡単に想定できるものだろう。
明け方に目を覚ましてカラスの動きを探っていたらまさにそのような状況であった。
 
ところで2度めの不運は喜劇となる。
今度はスマホを落としたらしい。こういう場合、落下時の衝撃でスマホは壊れているものなのだが落ちた場所はどうやら砂地。
日が変わる少し前ぐらいにたった一人、恋人海岸で1時間程度の散歩をするはめになる。
スマホは無事回収、機能不全もなかった。
 
次の日。
 
2025/08/24 北海道ツーリングday3・本編          
北海道ツーリングday3・入道編へ
 
さて、北海道は津軽海峡フェリー・函館港に上陸したのは良かったのだが、早速旅の垢は落としておきたい。
せっかく函館に着いたとは言え、到着時間は午前8時。観光街では開いている店舗はあれど、着替えもしたかったし臭いも気になる。
この旅においてはほぼオカモトセルフ率が高いが、北海道十勝郡音更町に本社があるというのもあれば、単純に安いからと言う理由もある。個人的にはフルサービスよりセルフのほうが使いやすいということもあって店員がわざわざ営業しに来ることもないことから選択肢があればほぼオカモトセルフを使っている状態。
カツカツの燃料をオカモトセルフ函館で給油し、朝6時から開いている温泉で格安なところ・・・谷地頭温泉に向かう。
函館の温泉街と言えば湯の川温泉が有名だが、そちらの方は入湯料が高く付いたり日帰りでは入湯させてくれないこともあるので、立寄りしないことのほうが多い。(例外は徒歩の場合)
谷地頭温泉は完全に地元民の憩いの場所状態。身体が洗えて程々に温まれる場所なのがとてもうれしい。
勝手に「青森の極楽湯・函館の谷地頭(温泉)」と呼んでいるが津軽海峡フェリー到着時点でだいたい風呂場が開いているこの2箇所は入湯料も安く、かなり重宝するのですぐに覚えた。
2025年08月時点では460円の記憶だが、どうやら11月からは490円に値上げするらしい
 
今回の北海道ツーリングのテーマは北海道全14振興局の建物訪問である。
理由は簡単。何回か北海道には来てみたものの、旅ライダーともなると、さきっちょ(岬)とさきっぽ(峠)ばかり行くことになり、だいたい納沙布岬・宗谷岬・襟裳岬・知床峠のラリーになりがち。
そのため、ほぼ内陸には行かず、だいたい北海道島を周回する同じルートようなになってしまうためである。
そこで、あえて各振興局をラリーポイントにしながら旅をすることによって、内陸地に入りながら、岬や峠を回りながら走ることが可能になるという作戦である。
まずは函館にある渡島総合振興局を目指すことになる。

 
MEGAドン・キホーテ 函館店の地下駐車場。動画の整理時間含め結構な時間を過ごすことになった場所でもある。
その前に、OTA対応のUSBハブとサンダルが必要になったのでドン・キホーテ函館で調達する。
熊よけスプレーも気になってはいたものの、最低価格8,000円するらしいので諦めた。
購入した後はドラレコのデータをSSDに移す。その時間は休憩時間になった。
また、スマホのGoogle Mapにルートデータを入れる。
函館ベイエリアでバイクが停められる函館市元町観光駐車場北海道第一歩の地碑、駐車場のあるラッキーピエロの探索(ベイエリア本店港北大前店)、ハセガワストアー昭和店(やきとり弁当)、そして渡島総合振興局
あとは上磯・知内・木古内・松前・江差・瀬棚・島牧の方面に抜けて、そこら辺のキャンプ場で夜を明かそうという考えである。
 
この際だから函館山にも登ろうとしていたが、バイクでの登山は禁止(そもそも自家用車では登れない)、徒歩で歩いている余裕もなく、函館山ロープウェイの運行開始も午前10時からとのことだったので早々に諦めた。
函館ベイエリア観光でバイクが停められる箇所はそれほど多くなく、函館市元町観光駐車場で駐車することにした。時間制だがこういう場所では停められるだけありがたい。
すぐそばにある大町1・元町33・弥生町2・末広町20交差点を経由して北側から来ると急坂で坂道発進が必要になるため、右折横断になるものの東から来たほうがいいかもしれない。 北海道第一歩の地碑。
早速、北海道第一歩の地碑へ向かう。坂を下ってマリーナ方面に歩いていけばすぐだ。
物はしょっぱいぐらい小さい。今でこそ札幌が北海道第一の都市であるが、鉄道が第一の交通手段だったときまでは間違いなく函館が始まりの場所だったのだ。(これは日本国である間はずっと変わらないと思う)
適当に写真を取りマリーナの方向へ。ラッキーピエロマリーナ末広店に向かうが既に観光客だらけで席は取れそうにない。
その足でベイエリア本店へ向かう。店舗の規模は大きくない。席取りは不可能だろう。
こういう場所は散策できる場所かと思いきやそれほど広くはないという。あくまでもヨットハーバーを見ながらゆっくりする場所。
だがマリーナを歩いてきたから知っている、マリーナを見渡すデッキにはベンチがそれなりにあることを。
ラッキーエッグバーガー、ラキポテ、ラッキーガラナをテイクアウト注文し、紙袋でもらうと、赤い靴の少女像の横を通り過ぎ、東浜桟橋前バス停辺りのベンチに腰掛ける。
屋根付きの場所は座れなかったが、日陰ができている分、屋根はなくても大丈夫だ。
カラスが近くにいたが取られる心配もない。口の回りをベトベトにしながらおいしく平らげた。
※世の中にはきれいに食べようとしている方々もいるようですが、バーガーを20個以上食べた経験から言えば、口の回りがベトベトにならない方法は見つからなかったので色々諦めたほうが良いと思います。

函館市元町観光駐車場でバイクを回収したあと、ハセガワストアー昭和店でやきとり弁当を焼いていただく。
やきとり弁当ミニ、野菜串、にんにく鶏串追加。
これは夕食にする予定でしばらくバイクにぶら下がっていることになる。

渡島総合振興局の銘板前。
12時を回ったので渡島おしま総合振興局で写真を撮る。ここから振興局ラリーがスタートする。
できるだけ総合振興局名のある銘板を探して撮影する。
ただ、RTA:リアルタイムアタックではないので、あまり時間的なところは気にしない。

オカモトセルフ函館でもう一度給油する。
次の給油ポイントはオカモトセルフ江差だが、寄り道した場合に備えて満タン給油に戻しておく。

そのままラッキーピエロ港北大前店に向かう。
夏休みともなると、道外・道内からの観光客はどこにでもいる。函館市街ではなくあえて裏を狙う考えは一定数存在する。
先に到着し、諦めた札幌から来たライダー曰く60分待ちとのことだったが、まあ多分大丈夫だろうということで入店。
40分待ってオーダーし着席、ラッキーエナジードリンク、ラッキーシェイク(ゴマ)、ラッキーガラナを注文して早々に退出した。
ラッキーシェイク(ゴマ)意外は全て一気飲み。10分以内に退出した。
 
国道228号日本海追分ソーランラインを南西へ向かい、咸臨丸終焉の地を通り過ぎたり、道の駅木古内に辿り着く。
ここで何かするかどうかを迷ったが、特に便意もなければ気になったこともなかったので駐車場に入ってそのまま退出した。
 
北海道を一つの島としてみたときには最南端となる白神岬。最北端の宗谷岬、最東端となる納沙布岬はは有名な分、あまり人は見かけない。なお奥尻島を除けば最西端となる尾花岬はほぼ辿り着けない。 やきとり弁当。冷めてもおいしい弁当はありがたい。
白神岬に到着する。松前矢越道立自然公園とも言うらしい。
ここで北海道最南端の碑を確認、日も落ちそうだったので明るいうちにやきとり弁当を食べる。旅先での弁当はどうしてこんなに美味しいのかがよくわからない。
少し撮影を行い辺りを探索。なぜか眼下から子供の声が聴こえる。
どうやら駐車場から海辺に降りることができるらしく、階段から下を覗いてみたら小さな浜辺があった。
ここでキャンプしても別に構わないのだが、国道横ではクルマのライトが気になる場所でもあるので先に進むことにした。
 
道の駅松前は特に何もやることがないので通過。
松前城跡は日本の戦国武将が北海道の地に築いた唯一の城だが、日も落ちかけているので観光する余裕もない。
途中、ふれあい公園という野宿ができそうな場所を見つけるが通過する。
その他、道の駅上ノ国を含めて様々なパーキングエリアはあるものの、江差町までは走り抜けることにした。
 
ここまで仮眠でごまかしていた体力もそろそろ限界に来つつある。
元々、泊村まで行く予定ではあったものの安全策を採ってかもめ島キャンプ場で一泊することにした。
その前に、ラリーポイントに行くこと、食料を調達する必要がある。
檜山振興局。実は2005年に爾志郡熊石町が山越郡(渡島支庁管内)八雲町と合併し二海郡八雲町となり檜山振興局を離脱(檜山支庁から渡島支庁へ移籍)。所管区域が南北に分断されている。
江差町には檜山振興局がある。まずはそこで撮影を行う。
続けてセイコーマート江差新地店で乾麺とビーフジャーキー、鮭とばとサッポロクラシックを調達。
その足でかもめ島キャンプ場へ向かう。

かもめ島キャンプ場は無料であり、事前の予約も必要ない。
炊事場も整っており直火でなければ火気の使用制限もない。
トイレは水洗で清潔、ただしシャワートイレではない。
そして、晴れ間の見える日にキャンプをしてみれば、美しいサンセットと満天の星空は約束されている。
ただ、そんな完璧超人のようなかもめ島キャンプ場にも唯一にして決定的な弱点がある。
それは荷物を運ぶのに100段以上の階段を登らなければならないことだ。
かもめ島キャンプ場の出入り口あたりから江差町市街方面の写真。駐車場は水面の先にある砂利の場所。距離にして200mぐらい。これは翌朝の写真。
荷物が多ければ多いほど苦労するということなのでグランピング目的に使用するには全く向かない。
一応、荷物を大量に運ぶためのカート用の坂は作られているにしても、何度も往復してまで坂を登ったり降りたりしたいとは思わないだろう。
テントを張る頃には20時を回っていたが、それでもキャンプサイト街灯下でテントを組み立て、寝床を確保し、食材を一緒くたに茹でて温かいメシにありついた。
夕日は見られなかったが、その日の夜の星はとてもきれいだった。
 
次の日。
 
2025/08/24 北海道ツーリングday3・入道編          
前日。
 
道の駅よこはま。駐車場は広いのだが、何か作業ができるほど灯りが充実しているのはトイレの辺りだけ。虫もなぜか光に寄せられているのだが…LED光ではそんなことはなかったはず。
道の駅よこはまでは、トイレ休憩の他、ブーツの中の水抜きも同時に行った。
ライダーとしてどうしても防水にしておきたい区画というのは大きく分けて2つになると思う。
1つは電子機器や湿気を吸うと全く役目を果たさなくなる物品の保護。これはバイクの車体に取り付けることができる。
もう一つはブーツの中である。ブーツの中は、他の衣類とは異なり走行中に乾燥させることができない唯一の箇所である。
走行中にブーツの中を乾燥させるのは代替のブーツなしには絶対にできない。バイクツーリングではを続けるとしたら荷物削減は絶対であるから大体の場合は持っていない。
ある方向性を持つライダーになると、ライダーブーツはほぼ雨具の長靴を選択していくようになる。

水抜きも終わり、宮城県の水神の泉不老水で汲んだ水も400ml程度を残す程度になった。
ブーツを振り回しての中の水をできるだけ飛ばし、靴下も絞る。
水気が残っており不快であるが新しい靴下を使ってダメにするよりはマシである。
野辺地を過ぎた辺りからは降雨はなかったが、むつ市に着いたところで食事にありつけることはなさそうだ。
夕方に着いてマグロ丼でも食べられるかと思っていたが、食事することすら諦めることにした。
 
国道279号はむつはまなすラインをさらに北上する。
むつ市に入り、まぐろを一口ぐらい食べるかと思って、寿司屋を探すものの午前01時ともなれば開いている店などあるわけがない。
市街をグルッと回ってみたものの、深夜の帝王ドン・キホーテすら本日の経済活動は終えていた。
やれることは1つ、大間に向かうこと。むつ市街でなにかすることは諦め、国道279号に戻り、青森大間を目指す。

ここまでの無理が祟ったのか、急な眠気に襲われる。
近くの道の駅、コンビニ、駐車帯でも良い、とりあえず泊まれるところを探していたが、既にむつ市街から距離を走っていた。
もうすぐ青森大畑、ある程度の規模がある街。そこまでがんばれそうな気力はなさそう。
「夜間」「濃いめのモヤ」それでも一応知っている道…最悪路肩か、と思っていた所にある程度の広さがある駐車帯を発見。
関根駐車帯と呼ばれているところのようだ。
バイクを安全に停車、銀マットを展開して、即座にひっくり返る。
他に駐車しているのは2、3台。
クマによる獣害が叫ばれていた時勢ではあるが、襲われたら諦める他ないだろう。
こうして30分は意識が飛んだ。

午前03時20分ぐらいまで関根駐車帯でお世話になった。
きれいなトイレ、東屋もあり、雨宿りもできそうな場所でもある。
場所も選べれば木陰にバイクを置くこともできそうだ。
キャンプや火気の使用は禁止である。これは当たり前の話。
つくづく"関根"という名前には縁があると思いながら、この場を後にする。
津軽海峡フェリー青森大間からの出港は午前06時30分。1時間前までには乗船手続きが必要だ。
 
夜が明ける頃に大間埼に辿り着く。
日の出直前は漁師たちが仕事に出る時間帯。
漁具を積んだ軽トラたちがメインストリートに飛び出してくるなか、本来宿泊する予定だった大間埼テントサイトを目指す。
あまりテントを張っている人たちはいなかった。もしちゃんと辿り着けていたらテント群の中の1つとなったであろうが、着いた時間は午前04時。
さすがに温かい飲み物を飲んで落ち着きたい、ということで炊事棟だけを使用させてもらうことにする。

炊事棟設置のガスコンロは100円硬貨を入れることにより30分程度使えるようになる仕組みらしい。
使い方については現地の手順書を熟読のこと。あまりケチケチしてもトラブルのもとになるだけなので素直に従ったほうが良い。
手持ちのバーナーを持ち込んでは見たものの郷に入らば郷に従えのルールの元、ガスコンロを使うことにした。
宮城県から持ち運んできた水はここで使い切る。
白湯を作って駐車場近くのベンチへ移動した。
テントからでてきた老年のオジサンがここは火気は禁止と言っていたが「炊事棟で100円のガスコンロを使ったしあと10分程度残ってますからぜひお使いになってください」と言ってあげたらそそくさと退散した。
人というのは、「こいつより自分のほうが○○の点で優れているから指導してやろう」と言ったような本人は良いお節介(という実際には言い訳)をしたつもりでも、想定外の回答を返されると、なぜか自分が被害者ですみたいな面をして、その場から逃げ遠巻きから苦言という名のストレス解消という挙動を取る事を経験則から知っている。ただの負け犬ですな。
昨晩に仲良くなったと思われる他のテント客と過積載の荷物を見て皮肉っているのを聴いたが、ご本人様は1泊2日の装備で1週間も北海道にいたという話だったので、どっちもどっちだな、と思いつつも、ここに書くまでキレイサッパリに忘れていた。
人生訓の1つに「ひとんちの弁当をみて笑うな」がある。どんなに自分のほうが優れていると思っても決して笑うな。それはかつて自分が通り抜けてきた道だからだ。
同じような言葉に「人にケチを付ける前に我が振りを正せ」といったそんな意味合いである。

05時40分ともなれば、テントサイトから出発する時間ともなる。
これから函館へ渡る者、旅を終え帰路につく者。それぞれのバイクツーリングは続く。
 
津軽海峡フェリー・大間港と函館港を行き来する船には歴代大間丸という名前が付いているらしい。本州島と北海道島を行き来する最も格安なフェリーはこの場所に違いないが、問題はその交通手段だったりする。
無事、津軽海峡フェリー・青森大間港に辿り着き、乗船手続きを行う。
客室に入って01時間30分の船旅。
この頃にはブーツが十分に乾いていたので靴下は履き替えた。
ゲリラ豪雨を抜けてきた身体のままで、他の人の近くに行くことは憚られたので、部屋の隅っこでドラレコの映像を整理しておく。
 
1万円で行く日本国道路元標から北海道入道の旅はここで終わる。
給油は合計3回、残金は6,492円だった。もう少し時間に余裕があればまぐろ丼(小)ぐらいは食べられたかもしれない。
久し振りに現金を取り扱った。普段は電子マネーやクレカを使った決済が中心なので、あえて言えば新鮮な体験をしたような気がした。
津軽海峡フェリー・函館港に到着し、特に下船でトラブルに見舞われるということはなかった。
船を飛び出したバイクたちは思い思いの方向へ走り去る。
国道5号を伝って札幌方面を目指すもの、函館市街へ走り観光しにいくもの、早速ガソリンスタンドに入って給油をするもの。
ここは北海道函館、はじまりの地。
バイク乗りの夢の舞台が広がっている。
 
北海道ツーリング・本編へ。
 
2025/08/23 北海道ツーリングday2・入道編          
前日。
 
栃木から福島に抜けるにあたり、国道4号を通過するだけでは単調になってしまうので、栃木県道・福島県道76号伊王野白河線を抜け、奥州白河の関に向かう。
「夜道で」「モヤの中」「知らない道」を走るという、悪手を全て踏む最悪の走行の中、その道中で明らかに生まれたてのネコが道路の真ん中で座っている光景があったり、明らかに県道とは思えない広さの峠道を攻めざる得なかった動画が失われてしまったのは正直痛手だ。
白河の関は初代藩主松平定信に関わりがあるとされる、みちのく路への第一歩とされる。
ここで車中泊をしても良かったのだが入道は早く行いたい。
手短に観光をした後は郡山方面へと向かう。
 
さすがに歳もあって疲れてしまったので、セブンイレブン須賀川滑川店で休憩に入る。
縁石に座ってボーッとしていた。時間は20分。
長く迷惑をかけるわけにも行かず、ある程度疲労が取れたタイミングで出発した。
 
オカモトセルフ郡山日和田での給油。レギュラーガソリン8.23L/1,365円を給油した。残金は8,635円。
国道4号をそれてオカモトセルフ郡山日和田で給油を行う。
燃料がいくら入ったのかは忘れた。ここで1万円札が崩れることになった。
 
国道4号をひたすら北上し、いつもは立ち寄る二本松バイパスドライブインを横目に、福島市街にも目を来れず、さらに北上。トイレの用事もなく、道の駅も全て通過した。
日の出を確認したところは、国見サービスエリア一般駐車場のあたりだった。
特に感動はない。適当に撮影を行い、続けて貝田駅のあたりで列車が通り抜ける時間帯を確認してから、近くの橋の上で待ち構えて撮影を行う。
ここでのミッションはそれくらいだ。
さすがに夜通し走れば疲れるので、国見の峠を越えて宮城県白石市にある馬牛沼、国道4号からそれたトイレのない方の駐車場に停車して休憩することにする。
キャンプ用に持ってきていたコットを広げてその上でひっくり返ること2時間程度。
それであらかたの疲労は抜けたので、北上を再開することにした。
 
馬牛沼で休憩して出発しても、さすがに飲まず食わずでは体力の限界も近くなる。
人間食わなくても7日は何とか行動できるが、水分だけは2日欠かすと判断力が相当に落ちる。
入道までは1万円のみで進む必要がある以上、安易に自動販売機で消耗するわけにはいかないのだ。
そうなると水分補給をするのであれば、無料の給水所を探さなければならない。
宮城は蔵王の東側、水資源は結構ある。目的地は水神の泉 不老水
水神の泉 不老水。地域自治会で管理しているようだ。
なぜか空のペットボトルは700mlと900ml分ぶら下げていたので満水にする。
事前にGoogle Mapのストリートビューで募金箱があるか確認したが、特にありそうもなかったので近くにあった小さな御社の賽銭箱に5円程度入れておいた。
地元民が水を汲みに来ていたが、会話も挨拶、どこから来たんですか、程度で終わらせる。地元民は西の方向へ、自分は仙台市街方面へクルマを進める。
道路案内表示では、「水不足が深刻だから皆で節水を心がけよう」みたいなスローガンが表示されていた。
先週も大雨が振っていたが、後日大いに水がめを満たしたであろう線状降水帯が東北地方を襲うことになる。
 
青森大間まで速達でいくことを考えれば、仙台市街に入ることは悪手であることに違いないが、帰路のテーマに関連する事柄があったので立ち寄りせざる得なかった。
半田屋箱堤店の閉店である。
2025年8月30日を持って閉店する旨 【宮城野区扇町】箱堤の『大衆食堂 半田屋』が8月30日で閉店に。 (仙台つーしん)によって知っていたためだ。
半田屋箱堤店はグリーンハウス箱堤というビルテナントの一角と言える。貸金の看板だらけで喫茶店はサンセット(斜陽)という名前。場末感が半端なく、さらにきらら寿司の看板が溶け込んでいる。このビルの中に寿司屋さんがありますと言われてもぶっちゃけ一目では気づかない。9月に入ると半田屋の店舗は撤収作業まっただ中であり、10月頃に近くを通りかかった知人によると、半田屋の文字が消され黄色の看板だけになっていただけでなく、さらにアイフルの看板も取り外されるという不思議なことになっていた。 閉店のお知らせの看板。半田屋の撤収はだいたい半月前に出されることが多く、どんなに長くても3ヶ月前、半年前から出しているパターンはそれほど多くない。気づいたら閉店していることの多い不思議な飲食店でもある。
この店舗には、隣のきらら寿司箱堤店共々だいぶお世話になっており、帰路ツーリングではおそらく立ち寄ってもなにか食べていくことが難しいためだ。
といって、今は1万円で北海道上陸を果たす往路ツーリングの真っ最中である。150円のペットボトル飲料を買い、涼ませていただきながら20分を過ごした。
あくまでも一万円ラリーのまっただ中なので、お財布はその予算から出すことになる。とはいえ、直射日光を浴びた温度計によれば41℃という極夏日。涼しい店内でペットボトル飲料1本だけでもありがたい。150円を使用し、残り8,485円。 半田屋は急激にその数を減らしている。この全くお金を掛けない内装というのも半田屋の1つの特徴と言える。さらば、箱堤店。
半田屋箱堤店に別れを告げ、国道4号を北上していく。
 
国道4号の宮城県〜岩手県の県境には、物騒な名前の地名が結構ある。
その1つが岩手県道260号一関平泉線沿いにある旧国鉄バス鬼死骸停留所というところなのだが、名前通りの停留所がある、そしてかつてそこには鬼死骸という村があった歴史が書かれていた。
時代の流れに合わせた鬼撮隊の入隊案内もあれば(アニメ・鬼滅の刃)、駅ノートならぬ停留所ノートがあるなど3帖程度の場所にしてはなかなか濃ゆい場所であったように思う。
なお、駐車できる場所は少し離れている。近隣の方々に迷惑にならないよう決まった場所があればそこに停めるほうが良い。
国道4号を挟んで向かい側の峠には女殺し坂というところもあったのだが、その概要は悲話である。詳細は現地で案内板を読むかgoogle mapのコメントを見たほうが早いだろう。
 
さて、もう一つ怖い話をしておく。
実はここまでで、プラスチックが燃えるような臭いが稀にしていたのだが、バイク乗りからしてみれば地域施設から出るの臭いの一つだと思って見過ごしていた。
ここで理由が判明した。クロックスサンダルがマフラーに当たって溶解していたのだ。
残存物はカカトの部分のみ。あとはどこかに落としたらしい。
荷物はちゃんと結びつけておかないと痛い目をみるとはこのことである。
しばらくの間、プラスチックが燃えるような臭いがするたびにどこかに置き去りにしたクロックスサンダルのことを思い出すようになる。
 
バイクに乗り始めてから国道4号は昔から青森〜東京間をひたすら行き来しているだけだった。
前セクションの旧国鉄バス鬼死骸停留所もそうなのだが、その周辺にある史跡や観光地は訪れたことがなかった。
残り少ない人生を思い、こうして時間を見つけては少しずつ立ち寄りすることにしているのだが、岩手県ではあと一つ立ち寄りすることにする。
それが、イギリス海岸と呼ばれる場所。
先に書いておくが、目の前に広がる水面は北上川である。
また、イギリス海岸の名前を付けたのは、銀河鉄道の夜の小説で有名な宮沢賢治。(イギリス海岸・岩手県花巻市
どうしてそのような名前を付けたのかと言えば、英国留学中に見た海岸の姿に似ているから、だそうだ。だが、ホームページにあるような干潟のような箇所は見受けられない。
これにはタネがある。その海岸のような姿というのは、北上川の水量がある程度まで減らないと見れないのだそうだ。
ここに来る先日に上流で大雨が降った影響から、北上川は水をたたえてしまっており、ちょうど先日まであったような「イギリス海岸のようだ」と評したようなところを見逃してしまったらしい。
これは、適当に北上川の映像を撮影している時に地元の御姉様から教えてもらったことで知り、写真も見せてもらった。
タイミングがずれた故に見られなかったものではあるが、それも旅路にありがちな1つの形。20分程度の時間だが有意義な時間を過ごさせてもらった。
 
北上盆地は一関・水沢・花巻・盛岡と都市圏が続くので、できれば岩手県道302号前沢北上線、13号盛岡和賀線へ迂回したかったのだが、ガソリンが安いところを選ぶとなると場所は選べない。
イギリス海岸に続いて、花巻市でできるだけ用事をこなすようにする。
この日2回目の給油はオカモトセルフ花巻空港インター
いくら給油したかは忘れたが、満タン給油しておいた。
8.70L/1,417円給油し、残金は7,068円。
 
花巻空港、飛行機が見える丘にて。離陸を始める飛行機を観に老若男女様々な人々が集まった。一眼レフカメラに大型レンズを着けて撮影する人もいた。見かけによらず。
花巻空港の飛行機が見える丘で多少の休憩がてら撮影。
ちょうど飛行機が飛び立つところを撮影することができた。
この頃には日の入りが始まっていたので、そろそろ急がなければならない。
同じように滑走路を見ていた人は続けて飛行機が離陸するか着陸するかを知っているのかそのまま丘の上に残っていたが、先を急ぐために撮影機材を片付けてバイクにまたがる。
 
地方それぞれに特色はあるが、人口の多い都市に近づけば近づくほど入湯料は高く付くことが多い。
国道4号沿いの銭湯や温泉の入湯料を確かめたが、ほどんどが700円からであり、今回の旅路ではちょっと高めに付くように感じる。
特に予算が限られており、しかも従量課金制の場合は、事が済んだらさっさと退出するほうが良い。
快活CLUB盛岡上堂店。この日は雨が降らなかった。420円使用し、残金は6,648円。
北上盆地の北限に達する前に、盛岡市街の漫画喫茶に入り、シャワーを浴びておく。
さすがに24時間汗を落とせないのはいただけない。
身支度を整えたり、バッテリーの充電をしたり、ドリンクバーでリアルゴールドだけをひたすら飲み続けるなど、といそいそと動きながらそれでも60分で退出する。
 
この後はだいぶ残金に余裕があることが分かっていたこともあって、奥中山高原近くにあるJASSで200円分給油した。
セルフでも有人給油でもそうなのだが、リッター単位で給油するとしたらほぼほぼ下限が設定されていると思ったほうが良い。(セルフの場合下限がだいたい5Lから)
仕方がないのでちょっとだけ欲しい場合は満タン給油に設定してメーターを見ながら給油するのが1つの方法なのだが、そんな細かいこと言ってられない場合はあえて金額設定で給油することがある。
もちろん電卓なんて叩かない。ここでは1L以上給油できればいいので、1L分は入る程度の金額で100円単位で切り上げした金額だけを入れておき、後は勢い良く給油するだけである。
溢れる量でもない限り、給油量の調整は給油機側が行ってくれるのでその手間が省ける。
結果から見ればここでの給油は必要なかったが、とりあえず確実に辿り着けるだけの燃料が入っていることを知っているだけでも悩みは1つ消える。
1.00L/156円。残金は6,492円。
 
国道4号を北上、青森県に入る頃にはモヤがかかっている事が分かった。
それでも現状の装備のまま道の駅さんのへ辺りまでは進むことにした。
道の駅さんのへで停車したタイミングで既に霧雨になっており、さらにこの先に進むと集中豪雨のような有り様だった。
トイレを済ませた後、簡易な降雨対策のみを取って出発する。
 
ここまで順調に国道4号の北上を続けてきたが、線状降水帯に巻き込まれてしまったようだ。
線状降水帯の中での走行は、ライダーの方は特に問題がなかったのだが、今回はバイクのほうが不調をきたした。
セローのエンジンが失火したのだ。
真っ暗闇で街灯もなく、修理できそうな場所も全く見えない。雨天なのでスマホも防水区画へ片付けてしまっている。
ただ、セローライダーを伊達にやっていない。暗闇の中でも指先の感触だけでコンソール操作はできる。
幸いバッテリーに異常はない。ハザードランプも両方点火できている。
青森方面に向かってバイクを押していたら、うまい具合に街灯のある駐車帯があった。前方・後方を確認して道路を横断する。

場所は青森県五戸町。知ってか知らずか、国道4号の距離ポストによると654.3kpあたり
こういうとき、落ち着いて基本チェックから始めることが大事である。
キー操作によるバッテリー電圧の確認、キルスイッチの誤操作、オイル漏れの点検、スパークプラグの燃焼度合いチェック。いずれも異常なし。
組戻しを行い、スパークプラグを接続しようとした時に原因が分かった。
スパークプラグとその電気配線に水が溜まっていたのだ。理由はわからない。構造上こんな所に水など溜まったりしないものだ。
電気配線を振って遠心力で水を飛ばし、スパークプラグと接続する。
キーON、イグニッションスイッチ操作、無事エンジンがかかった。
スマホで周辺を確認した限りこの辺りに民家はない。つまり空吹かしに遠慮は要らない。
豪雨のなかエンジンは再始動し、アイドリングを2〜3分続けた後、最大出力の空吹かしを3度行った後、異常がなかったことから運行再開を決定。
展開した修理キットを梱包、再出発した。
 
野辺地まで順調に走行、安定監視完了として、国道279号はむつはまなすラインを下北半島方面に進む。
高速道路に乗れる車種であれば、野辺地インターから下野半島縦貫道路と名の付く国道279号自動車専用道路区間を使うところだが、今回は高速道路をあまり使う気も起きなかったので下道をひたすら行く。
昼間に走れば陸奥湾のオーシャンビューが望めるこの道路も、街灯もない暗闇の中では激しいアップダウンがある走りにくい道路に過ぎない。
これも横浜町に辿り着くまでの辛抱である。
このツーリング時点では下野半島縦貫道路は横浜吹越インターで終わっているが、走行中に見た道路状況やGoogle Mapの衛星写真を観る限り延伸は期待できそうである。
道の駅よこはま辺りも通過するようなので、パーキングエリアとしての機能も道の駅よこはまが担うことだろう。これはあくまでも私の予想に過ぎない。
ちょうど0時を回ったのは道の駅よこはまに到着後。この後は次の日に書くことにする。
道の駅よこはま。この道の駅、実は開店時間中に辿り着いた記憶がない。インバウンドなのか技能実習生なのか東南アジア系の男女が歩き回っていた。
 
次の日。
 
2025/08/22 北海道ツーリングday1・入道編          
元々動画にまとめるつもりだったが、諸事情により動画データは失われてしまった。
記憶と残った写真などを元にこの北海道ツーリングの内容を書くことにする。
北海道ツーリングを1.入道、2.道内、3.帰路の3つのフェーズに分け、テーマを割り当てて進めることにした。
 
日本国道道路元標で1万円だけ用意して北海道上陸を目指す。
北海道ツーリングの行きのテーマは1万円で入道を目指すこと。
本チャレンジでは、スタート時点で既に4,310円の使用が確定している。
この4,310円とは青森大間から函館を航海する津軽海峡フェリーの乗船運賃と特殊手荷物(バイク125cc以上750cc未満)の料金である。
また、青森大間から函館の区間は、バイクを使用して北海道上陸を果たす際に最低料金となる。
物流用の定期券のようなチケットの話を聴いたことがあるが、そのような一般的に利用可能と言えないものは使用しない。
満タン給油してあるが、既に20km程度は消耗している。
 
日本国道路元標を出発点と定め、東京日本橋南側・日本橋交差点を21:40頃出発。
国道4号線に沿って北上するルートが基本となるが、ただひたすら直進ルートを選べばよいわけではない。
日本橋を出発し、室町3丁目交差点を右折、名前もわからぬ交差点で首都高1号線下を左折して北方向に。
上野駅前では国道4号を維持するのに使用すべき車線があるが、それ以外はひたすら北に向かって走る。
道の駅庄和。
翌日を迎えたのは埼玉県春日部市にある、道の駅庄和。
ここまでは特にトラブルはなかった。
15分程度の休憩後、そのまま北上を続ける。
 
次の日。
 
2025/08/21 スパチュラなるものを使用してみる          
すげえ・・・鼻毛がごっそり取れた。
長い旅が始まる前には、できるだけ毛の処理や爪の処理はしておくことにしている。
というのは、旅先での怪我は取り返しの付かないことになる経験をしていることから。
鼻毛が伸び放題になったところでツーリングの邪魔にはならないだろうが、鼻詰まりや伸び切った毛が気になって集中できなくなるよりはマシである。
 
2025/08/10 物事の優先順位を理解するために40年かかった。          
通常、ビジネス関係の書籍では次のような重要順と対応順のマトリクスと対応優先度を解説される
  重要度:高 重要度:低
対応順:高 第一位 第二位
対応順:低 第三位 第四位
これの意味合いについて、今もあまり理解できていない部分はあるが、文章にしてみようと思う。
 
第一位とは:それを今すぐやらなければ損害が拡大する
第一位の例を言えば、後戻りできなくなるような選択の場面だろう。具体的には便意だ。
便意を放置することは可能だが、漏らすと掃除や洗濯などが発生することになる。便意を解決しなかったことによってやらなければならないことが拡大する。
 
第二位とは:それを期日までにやらなければ損害が出る
第二位の例を言えば、夏休みの宿題といえるだろう。期日に余裕があり、告げられた日はある程度余裕がある。
ただ、夏休みの宿題は放置すればするほど後々の自分が苦しむことになる。ある程度計画性を持ってやり遂げなければ期日直前に苦しむことになる。さらにそこに第一位や第二位の課題が来ればてんてこ舞いになる。
第一位の話が済んだら、すぐに対応を初めて成功条件を満たしてしまうほうが良い。
 
第三位とは:コストパフォーマンスは良くなるがやらなくても今すぐ損害は出ない
第三位の例を言えば、歯磨きと言えるだろう。確かに今すぐ始めなくても現状の効果は薄い。だが、やらなかったらやらなかったで虫歯になるリスクが増えていく。
そして時が来た時に第一位の問題へと昇格してしまう。
ただ、実際には時代の趨勢やその時に学んでしまったほうが効率的ではあったりするので、今すぐ学ぶべきネタというのは基礎の話が優先される。
面接の中で資格保有数や難易度、やり遂げたことにおいて深いテクニカルの話があまり受けないのはそうした事情がある。
 
第四位とは:コストパフォーマンスはほどほどだが、やらなくても損害は出ない
第四位の例を言えば、現状では無意味なことをする、ということだろう。目的や成果がない行動といったところだろうか。時間の無駄と表現される。また欲だけに従った行動とも。
ここではゲームを槍玉にさせてもらうが、ストレス解消にもならず・効率的なクリア方法を深堀りするのでもないような、明確に目的や成果が説明できない場合だ。
ありがちなのはコレクター意識といったところだろうか。これはゲームだけでなく資格試験でもそうだし、積読状態のまま時が経過してしまうなどもあるだろう。
ただ、こうした優先順位を考えられなくなったような状態においては、これらのことは自分探しとして効果を発揮する。
目的と手段が入れ替わりがちな話ではあるが、将来的には無駄にならないことのほうが多いように思う。
ここまで書いておいて、だが。
人生を終える時、あの時何をしておけば良かった、こうすれば良かったと漏らすのは、どこかの順位に偏った結果なのだと思う。
無意味と思えるような毎日の積み重ねの中で、喜怒哀楽を伴うことだけがきっと走馬灯として表れるのだろうから。
 
2025/08/09 秤や計量カップがないときは。          
米:水=4:5
60分は浸す。
直火で炊く場合は必ず20分は蒸らす。
電子炊飯器が使えるなら、水を不足させなければほぼうまく行く。
 
2025/08/09 予定が飛んでしまった          
今日から、正確には昨日の深夜から国道4号を辿って青森方面へツーリングに出かける予定だったのだが、要件が前後する関係上、今日は何もしない自宅での休息日にした。
普通は休暇といえば、平日できていないことをフォローするための日程に当ててみたり、平日の負担を軽くするような何かを学びに行ったりするものだと思うのだが、今日は何もしていない。
二度寝、三度寝を繰り返し、ひたすら寝続けることによって不眠状態をリセットする。
起きてみたら15時を回っていたが、睡眠不足が解消された分、損をした気分にはなっていない。
 
元々、今日を含めた三連休・お盆休み土日含め、いったん平日の日程を過ごした後、その次の土日も旅行に当てる予定だったものが一気に無くなってしまった。
その代わり、再来週の土日から9月の第1週に今日からのツーリング予定を当てる予定にある。
どれだけ予算が削れるかが重要だが、それよりも重要なのがおそらく睡眠時間の確保。こればかりは事を始めてしまうとどうにもならないものだ。
 
2025/08/08 人生程々に適当に生きるのが大事          
結婚してようがしてまいが、こどもを持つ気はなかったので、あえてここではこどもにどういう指針で育てるか、みたいなシナリオで書いておこうと思う。
といって、何歳で何をやらせて、小学校に入ったらこれをやらせて、みたいな話はしない。
おそらく、人より優秀なものは備わるとは思うけど、多くの場合、こどもにとって何も思い出に残らないと思ったのだ。
 
いろいろ考えたことだが、次の点に絞られる。
1. 1点に集中して完遂までやり遂げられるチカラ
2. 休息の大事さを知ってもらうこと
3. 時間と資産の使い方(何に投資したら良いのか、気持ち良さだけにこだわらないこと)
4. しつけ
これを小学生卒業までに身に付けられれば、少なくとも親離れの始まる中学校での試行錯誤・夢を見、自立を目指す高等学校・社会に触れ現実を直視することになる大学(まで上げられればいいけど)・親から独立し自分の足で進む社会人、とで、逆転することは大いに可能だと思う。
やれ英語だやれピアノだと「こどものためを思って」を枕詞にこどもの自由なやりたいこと・発想を奪うのはどうかと思うのだ。
子は親の背中を見て育つし、子に親が教えられることもある。
現状における成功した人生とは、20年後でも同じように成功した人生と言えるだろうか。
 
一回り下を進む後輩たちの悩みを聴いて。
 
2025/08/06 限界の先          
・瞬間的な最大性能を求めても仕方がない時期に来ている。
・出力を継続できるものを作っていると言うだろう。でも手にしているものは工業製品、必ず摩耗するのだ。
・安定した出力を維持できる循環システムから、出力を向上させる物を取り替えてしまえば他が傷んでくる。
・釈迦に説法だが、タイヤやオイル関係など、見えて交換が簡単なものには訳があるのだ。また、フレームも歪む。
・最高性能を突き詰めるのは大事だ。だが、それを続けていくのであれば部品供給が縁の切れ目、ひいてはキミの資産力にかかってくる。
・遠くからどこまでも行くキミを応援する。久し振りに会ったとき、どのような成果を得られたのか、聴くのが楽しみである。
 
2025/08/01 ただのテキストボックス          
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