ツーリングセローにホムセン箱を取り付ける

新車で買ったときにはGIVIのパニアケースを転倒して壊し、次に自分で付けた無名メーカーのパニアケースも自損事故で壊し、しばらくは100均ネットや2りんかんで買ってきたネットを使ってバッグを固定していたのだが、もうさすがに転ぶ事はあっても貰いものか軽い程度だろうということでホムセン箱に手を出すことにした。


<前提条件>
セローは当初からツーリングセロー化済みで、アドベンチャーリアキャリア(Q5KYSK041E20)がついている。正確にはアドベンチャーキャリア用サドルバックサポート(Q5KYSK041E15)もついているのだが、2022年となってはもう生産終了品で在庫限りとのこと。リアキャリア自体は社外品も取り付けられるはずなのでホムセン箱をつけるには支障はなさそうだ。 ホムセン箱については鉄板のアイリスオーヤマ製の密閉RV Box鍵付き460(以下、箱)の緑をチョイス。セローは緑白なので色合いも丁度いい。内部容量は30Lと普通。とりあえずはこれをアドベンチャーリアキャリアに固定する。


<取り付けを考える・アドベンチャーリアキャリアにRVBox460を固定する方法>
箱はバイクに取り付けてくださいと言わんばかりのベルトを通すスキマが8つほど存在する(底部四隅4ヶ所、蓋開口時四隅1ヶ所ずつ)。例えばこれにビバホームで買える荷締めベルトなどでしっかり斜体に固定することでも一応固定はできる(ガバガバだけど)。これはあくまでもサービス品と考えて置いたほうがいい。実際にやってみたが紐だけでは左右に振られてバランスが悪くなってしまう。そこで箱の底部に穴を開け、ボルトとワッシャーで固定することでバンクにも耐えられる程度に固定できる。

<取り付けを考える・箱に穴を開ける位置を決める>
さて、アドベンチャーリアキャリアの図面だが正確な図面は公開されていないので型紙を使って正確に穴を開けるということは無理そう、ということでしばらく別の方法を考えていたのだが、ふとしたことからアドベンチャーキャリアの黒い部分が取り外せることに気づいた。(アドベンチャーリアキャリア取り付け説明書のP.4ぐらい→ Q5K-YSK-041-E20のもの、Q5K-113-E01-M01のもの)アドベンチャーリアキャリアの取付説明書ではプレートキャリアという名称。これは取扱説明書中のM6のボタンヘッドボルトとM6フランジロックナットを緩めることでプレートキャリアを外すことができるとなっている。これをガイドにして穴を開けることにする。ここで間違えてはいけないのは、箱とプレートキャリアのくっつく面同士をくっつけて位置を決めなければボルトがはまる位置に穴が開かないということ。位置を決めたら後は印を付けてドリリングする。

<取り付けを考える・穴を開ける方法と最低限固定に必要な部品>
穴を固定するには最低限ボルト・ワッシャーが必要で、場合によってはプレートキャリアと箱の隙間を埋めるためのスペーサーが必要になる。また、ドリリングはハンドドリルでもいいがUSB電源のものであっても電動ドリルで削ったほうが効率が良いので持っていなかったらこの際買ってしまう方がいい。そして持っている道具に合わせてドリルを選びたい。

<取り付けを考える・ボルト・ワッシャ・ナットの選定>
穴の直径はできるだけプレートキャリアの穴と同一にしたいが、ノギスもなかったので定規を当てて目分量。直径は7mmっぽかったのでボルトはそれより小さいM6を選ぶ。ネジ部は取り回しなどを考えて30mmと想定、この場合M6x30mmを用意すれば良い。元々取り付け説明書ではM6x16mmを使っていたのでM6x20mmでもいい気がする。取り外し時の落下を気にしたことと、ボルトを落とさないための工夫で1ボルト辺り3つフランジナットを取り付けるつもりなので、とりあえず気持ち長めのものにした。ワッシャーは穴がM6サイズの大きめのものを選んだ。
参考:六角ボルトとワッシャ、フランジナットのイメージ(Google イメージ検索)→M6x30mm 六角ボルト 全ネジ M6 ワッシャ M6 フランジナット

<取り付けを考える・ドリリングのドリル>
ドリリング用のドリルはM6用かM6.5用で悩んだが、とりあえずM6用を買った。間違えてたらM6.5を買いに来ればいいだけなのでお気軽選択。ボルトはハマりづらかったがかえってガバガバにならずに済んだ気がする。


<作業・穴を開ける>
箱をひっくり返して底面を上にし、プレートキャリアも固定するときと同じようにひっくり返して目分量で取り付けたい位置に固定したら、ドリルを少し回して当たりをつける。4ヶ所当たりをつけたらプレートキャリアは外してドリリングするだけ。後で気づいたことだが多少ずれていても突っ込むことはできるので慎重すぎるぐらいにやってズレている程度なら誤差の範囲である。


<作業・プレートキャリアのボルトを固定>
通常、アドベンチャーリアキャリアにパニアケースをつける場合、上から下にネジ部を差し込んで下部でフランジナットを固定する。これを踏襲してもよいのだが、今回は箱を付けるためのマウンタがないため、この方法で取り付けようとするとプレートキャリアをアドベンチャーキャリアに組み付けるときに支障がある。そのため、あえて下から上にネジ部を差し込み、上部でフランジナットを固定する形にした。このとき多少スキマが出ると考えられたのでそのへんにあったM6サイズのブッシングゴムを挟んでフランジナットを締めておいた。M6x30mmの六角ボルトならブッシングゴムとフランジナットをきつく締め上げても問題はない。ワッシャも両面に忘れずに入れておくと傷が付かなくて良い。


<作業・プレートキャリアをアドベンチャーキャリアに固定する>
読んで字のごとく。サドルバックサポートを付けていると前方右側のフランジナットとワッシャが入れづらいので一苦労。M6x30mmのネジがコンニチワしている以外は取り付け説明書のまま。


<作業・飛び出たM6x30mmのネジ部に箱に開けた穴を合わせて押し込む>
読んでそのままなのだが、箱も案外柔軟なので多少ズレていても入る。間違っていたらカッターナイフでコリコリと穴を広げるしか無いのだが、ワッシャーである程度はカバーできる。ネジ部が箱の底に見えたらあとはワッシャーとフランジナットで固定していく。


<作業・仕上げに荷締めベルトで固定>
実はここまでの工程までである程度固定できるのであまり必要ないのだが、箱付きのバイクはどうしても後ろの車間距離が開きがちなので、一応固定してるんです感を出すためにあえて荷締めベルトで固定する。まあこれが後続車の印象にどう作用するかは・・・あんまり変わらなかった。



<終わりに>
この一連の作業でとりあえずはホムセン箱を運用できるようになるし、U字金具(1個)とフランジナット(4個)、ワッシャ(4枚)を買い足せばロープ固定部を作ることもできるしネットを使って更に積載容量を上げることも可能になる。後はステッカーを貼るなり更に改造するなり色々と楽しめる。
当初予定ではパニアケースを付けるつもりはなかったのだが、色々なフェアに乗っかっていった結果、とりあえずもらえるならもらっておこう的なものであった。ホムセン箱は元々セローに乗り慣れてきたら付けようと思っていたものなのでこれで当初カスタム予定は完了。



更新:
2022/04/17 オリジナル
2022/04/19 写真追加

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